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高校受験お悩みQ&A高校受験お悩みQ&A

高校受験をするにあたってまずやるべきこと、情報の集め方、部活との両立…。
皆さんが感じる疑問について、Q&A形式でお答えします。

高校受験をするにあたって、まずは何を考えるべきでしょうか?

多くの人にとって、高校受験ははじめての大きな挑戦となるはずです。ですから、まずは志望校という「目標」を定めることが重要です。ただ、いきなり1校に絞るのではなく、興味のある学校を志望校の候補として挙げておき、学校見学などを通して本当に行きたい学校なのか見極めていきましょう。
志望校が決まると、やるべきことが見えてきます。たとえば、都県立や国立附属のような5科目入試の高校を志望する場合は、理社についてもしっかりと対策しなければなりません。また、推薦入試などで内申点が必要になったり、作文・小論文・面接が必要になったりと、学校の成績や学力試験以外の対策も重要になってきます。早く志望校を決めることによって、学校や塾の先生から、志望校に向けた具体的なアドバイスを受けることもできます。
志望校を決めるにあたって大切なのは、「どんな職業に就きたいのか」「どんな人生を歩んでいきたいのか」といった、自分の将来について考えてみることです。もう少し漠然と、「何をやりたいのか」でも構いません。自分の望む将来のために「何が必要なのか」「そのためにはどうしたらよいのか」を考え続けることで、進路は少しずつ明確になっていきます。その道の途中に位置する高校が、皆さんにとっての“志望校”になるのです。

受験のための本格的な学習は、いつごろから始めたらいいですか?

勉強は積み重ねですから、早い時期から取り組むに越したことはありません。「何をどれだけやるべきか」は、「志望校をどこにするか」、「どのような受験パターンを組むのか」によっても変わってきます。まずは、「第一志望校を都県立などの公立高校にするのか、私立高校にするのか、国立附属高校にするのか」を検討してみてください。
学校によって、入試で求められる知識量、処理力、思考力、表現力は異なります。また、倍率が高い人気校や難関校ほど、当日の試験によって合否が決まる傾向がありますから、まずはおおまかな志望を決め、効率よく学習を進めて、学力向上に励んでいきましょう。志望校合格にどの程度の学習が必要かわからない場合は、塾の先生や中学校の先生に相談してみましょう。
なお、部活動を引退する中3の夏以降は、受験勉強が生活の中心になる人が多いようです。しかし、それまでに学習の土台が築けていないと、中3の夏に、新出単元の学習に加えて、既習単元の復習、さらに2学期以降に受験する模試のための実戦的な演習を同時に進めていかなくてはなりません。したがって、早い段階からしっかりとした学習習慣を身に付け、基礎学力の充実を図ることが大切なのです。

志望校の選び方について教えてください。

志望校を決めるにあたって、成績はもちろん大切な要素です。しかし、まずは現在の自分の得意・不得意にこだわらず、「進学したい学校」「進学すべき学校」を考えてみましょう。「進学すべき学校」とは、「進学することで、将来の夢に近づける学校」のことです。自分が望む将来にたどりつくためには、大学進学が必要なのか。必要なら、どんな大学でどんなことを学ぶべきなのか…、というように、一つずつ具体的に考えていくことで、進学すべき学校が見えてきます。自分一人ではわからない場合は、学校や塾の先生に相談してみるのもよいと思います。いくつか候補が絞れたら、できるだけ早い時期にその高校を訪れ、自分の目で「どんな学校か」を確かめてみましょう。高校は、皆さんの人生にとってとても大切な3年間を過ごす場所。先生や在校生の様子、図書館やグラウンドなどの施設が、自分が思い描く高校生活のイメージに合うかどうかも、志望校を選ぶときの重要な要素です。「この高校に通ってみたい!」という憧れを持つことができれば、受験勉強に対して前向きに取り組めるようになるでしょう。
具体的な志望校の決定にあたっては、通学距離・通学時間・制服・設備・部活動・校風といったさまざまな要素に加えて、大学進学実績も検討しておく必要があります。高校生活と併せて、高校卒業時のことも考えておきましょう。

併願校はどのように決めたらよいでしょうか。

心にゆとりを持ってしっかりと実力を発揮できるように、併願推薦入試(地域によっては併願優遇・B推薦などとも呼ぶ)などを上手に利用し、進学できる学校を確保しておくことが大切です。学校の進路指導においても、第一志望校に加えて、いわゆる“安全校”の受験を勧められるはずです。
ただし、ひとつ注意してほしいのは、“安全校”が自分にとって「進学してもよいと思える学校か」ということです。受験では何が起こるかわかりません。「確実に合格できるから」という理由で進学する気持ちのない学校を“安全校”に選んでしまうと、第一志望校の入試で思うような結果が得られなかった場合、不本意な高校生活を送ることになってしまいます。そのような事態を避けるために、「進学してもいいな」と思える次善校を1~2校受験することをお勧めします。一般的には3~4校受験する生徒が多いようです。
入試本番は誰でも緊張するものです。第一志望校の入試前にできれば別の学校の入試に臨み、入試本番独特の雰囲気に慣れておきましょう。そのためには他の都道府県の入試も加味して受験校を選定すると、より実力が発揮できる受験パターンが組めるはずです。また併願校の選定には、自分が住んでいる地域の都県立の入試制度や私立高校の入試日程などが大きく関わってきます。疑問点がある場合は学校や塾の先生に質問しましょう。

志望校別の受験対策にはいつごろから取り組めばよいのでしょうか?

志望校別の受験対策として、過去問演習は欠かせません。「志望校の入試を知る」という意味では早い時期に挑戦してみるのもよいですが、本格的な演習は、中学校のカリキュラム学習がおおむね終わってからになります。塾に通っている人であれば、英語は中3の夏ごろ、数学は中3の11月ごろまでにはカリキュラム学習が終了します。できる科目から取り組んでいきましょう。
過去問演習を行う際は、時間を決めて、本番でのペース配分を考えながら取り組むことが大切です。ただ、高校入試の出題傾向は大きく変更されることがあるため、過去問演習とその解き直しだけでは志望校対策としては不十分です。過去問を解く意味はあくまでも「傾向を知ること」です。大切なのは、過去問演習から見えてきた弱点を補強していくことです。

私立高校を志望しているのですが、受験勉強は3科目と5科目どちらで進めるべきでしょうか。

5科目で進めるべきです。入試で課されるのが3科目であっても、推薦入試を受ける場合は全科目の内申点が重要になりますし、近年は特に千葉県を中心に私立高校であっても5科目入試を行う学校が増えつつあるからです。
私立高校で5科目入試が増えてきているのは、大学への進学、さらに社会へ続く進路を考えたときに5科目の力をしっかり伸ばしてきてほしいという、高校から受験生へのメッセージといえます。たとえば、3科目入試で中高一貫の大学附属校に進学したときのことを考えてみましょう。入学後、同じ学年には4科目の中学入試を突破してきた内部進学生がいます。3年後の学部選択の際、あなたはその内部進学生との競争に勝てるでしょうか。あるいは国公立大学に挑戦したいと考えた場合、理科・社会の勉強をおろそかにしていては、大学入学共通テスト対策もおぼつきません。
高校受験はゴールではありません。より多くの選択肢を将来に残しておくためにも、また豊かな人生を送るためにも、5科目の勉強に取り組んでください。

定期テスト対策は何をしたらいいでしょうか?

何より大切なのは、普段の授業です。部活や塾の勉強に力を注ぐあまり、学校の授業をおろそかにしてしまっている…ということはありませんか? 定期テスト直前に慌てて準備をするやり方は、はじめのうちは対応できても、学年が進み学習内容が増えるにしたがって難しくなります。また、学力を継続的に伸ばすという観点でも望ましくありません。集中して授業に取り組み、授業内で理解を深め、家庭でも復習・演習する習慣を身につけてください。テスト前にはまず「いつ、何を、どのくらい勉強するのか」という計画を立てて取り組むことが大切です。
また、中学校別の定期テスト対策講座を行っている塾もありますので、利用してみるとよいでしょう。

部活との両立は可能でしょうか?

十分可能です。これまで一生懸命取り組んできた部活でしょうから、簡単にあきらめるのではなく、ぜひ両立させてください。ただし、そのためには「どうすれば両立できるのか」を考える必要があります。「忙しいから勉強は後回し」「今日は疲れたから勉強できない」ということでは難しいでしょう。「いつまでに何をすればよいのか」を考え、スケジュールを立てて実行していきましょう。「どんなに部活が忙しくても塾には行く」「勉強時間は必ずとる」というように、両立させるためには、時間のメリハリをつける強い意志が必要になります。ただ、逆の言い方をすれば、高校受験は「時間の使い方」の練習にもなるのです。忙しいのは高校受験の間だけではありません。大学受験、そして社会で働くようになっても、常に複数の事柄を同時に行っていく必要があります。部活と受験勉強を両立できた経験は、今後も皆さんを支える大きな自信になるはずです。ぜひ、やりとげましょう。

高校の雰囲気を知るためにお勧めの方法はありますか?

まずはホームページなどを通して、各学校について調べてみましょう。多くの学校が集まる合同説明会やフェアなどもお勧めです。さまざまな高校の資料を一度にもらえるほか、各校の先生方から直接話を聞くこともできます。いくつかの高校を比較することで、意外な発見があるかもしれません。
ただ、やはり資料やホームページだけでなく、学校説明会や文化祭・オープンスクールなどのときに直接学校に行ってみることをお勧めします。在校生や学校の雰囲気など、より具体的な部分を見ることで、その学校に興味を持つことができるようになるからです。受験学年になると勉強が忙しくなり、参加する時間がなかなかとれなくなります。1~2年生のうちに、直接学校に行き、自分の目で在校生や校内の様子を確かめておきましょう。
なお学校のイベントは、定員制やチケット制で行っているところもあります。学校ホームページには最も早く正確な情報が掲載されますから、「行きたかったのに間に合わなかった…」ということにならないよう、こまめに情報をキャッチするようにしましょう。

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