四つ葉cafe 福田貴一 中学受験をお考えの小学生3・4年生のお子様をお持ちの保護者の方のためのブログ

『本気でやる子を育てる』

2022.08.26

夏も終わりに近づき、早稲田アカデミーの標準日程では9月2日(金)から二学期の授業がスタートいたします。「勉強の秋」、そして受験生にとっては「入試直前期」と言われる時期を前にして、今回は「本気でやる子を育てる」と題し、前向きに学習に取り組むことの大切さについて書かせていただきます。


いま小学生や中学生のお子様が働くようになるころには、社会の進歩のスピードはより速くなっていることでしょう。さらに、よりグローバルな視点が求められるようにもなっているはずです。そんな社会で活躍するためには、自ら考えて新たな道を切り開いていかなければなりません。今から社会に出るまでのあいだに、「自分で考えること」ができるようになっておくことが必要になると私は考えています。もちろん大学で学ぶことは多様化し、より専門性も高くなっています。多くの知識を持ち、その知識を使うことも必要ではありますが、それを土台として、さらに高いレベルで思考し、自分の考えを表現・発信していく力が、「未来の大学生」には求められているのです。


そういった観点から、大学入学共通テストをはじめとした、「高大接続改革」が始まりました。単に大学入試の出題内容が変わるだけではなく、高校での学習科目・学習内容も大きく変わります。それに伴い、中学校・高校の入試出題も変わってきています。単に知識の量を問うような問題、正確に作業ができることを試すような問題だけではなく、より深く考えるような出題が増えてきているのです。


たくさんの知識を身に付けさせるだけであれば、半ば強制的に覚えさせることも不可能ではありません。お子様のやる気がそれほど高くなくても、厳しめに指導して勉強させることによって、ある程度は身に付くでしょう。しかし、より高いレベルで思考することが求められる場合、そこにはお子様自身の自覚が必要となるのです。難しそうに見える問題や、自分にとってハードルが高く思える問題でも、あきらめることなく取り組むためには、学習に向けた前向きな姿勢、つまり「本気でやる気持ち」が必要になるのです。


「本気でやる子を育てる」という言葉は早稲田アカデミーの教育理念です。いま早稲田アカデミーが中学入試・高校入試・大学入試それぞれで大きく合格実績を伸ばしているのは、この教育理念のもとに指導しているからであると、私は考えています。「思考力・判断力・表現力」が大きく問われる入試傾向の中で、お子様方のやる気を引きだし、自ら考えるように指導し、前向きに学習に取り組ませることによって、数年後にはそれぞれの入試という関門を突破することができ、将来的には日本のリーダーとなってくれるはずなのです。


「教わったことや本に書いてあることを理解し、できるようになる」ということが学習の土台であることは間違いありません。ただ、そこまででは「習っていないことはできない」というレベルで終わってしまいます。そこから先、初見の問題であったとしても、未知の領域であったとしても、臆せず踏み込んでいき、失敗を重ねても最後には正解にたどり着く……そんな学習の仕方を身に付けてもらいたいと思っています。そのためには、「本気でやる」気持ちを持ってもらうことが大切だと考えています。

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