『字の書き方、ノートの作り方のレベルアップを意識する』
2023.01.25
「10年に一度」と言われる「寒波」がきているようです。火曜日(1月24日)の夕方から、私の校舎近隣でも冷たい北風が強く吹き始め、寒いというよりも冷たいと感じるような気温になりました。皆様もお気をつけください。
1月も残すところ、あと一週間となりました。2月から早稲田アカデミーでは新学年に切り替わります。
学年が切り替わるタイミングでよくお話しするのが「字の書き方」と「ノートの書き方」のレベルアップです。まず、字を直すための二つのポイントをご紹介しています。一つは筆記具を見直すこと。もう一つは、実際に書かれた字をしっかりと見せてあげることです。
最近よく見られる生徒の字が、薄く流れてしまうようなケースです。このケースは「筆圧が弱い」ことも要因の一つですので、筆記具を変えることで改善されることがあるようです。鉛筆の芯が硬すぎて薄い字しか書けないような場合は、柔らかい芯(Bまたは2B)を使うことで字が濃くなり、トメ・ハネもしっかりしてくるはずです。また逆に、より硬い芯を使わせることで、筆圧そのものを強くしていくことが効果的なケースもあります。お子様の状況をごらんいただいた上で、お考えください。
もう一つのポイントとして、最近の子どもたちが「実際に手で書かれた字」を見る機会が減ってきていることも、きちんとした字が書けない要因とも言われています。確かに、以前に比べれば、子どもたちは紙に書かれた字を見るチャンスが減っているような気がします。パソコンの普及により「大人が書いた字」を見ることが減り、子どもたち同士の字をお手本にしているのでは、やはりしっかりとした字を書くように成長することは難しいような気がします。お母様やお父様の字を見せてあげることができるように工夫するのも、一つの手段でしょう。たとえば、宿題ノートをチェックするときにひと言書き添えてあげるなどもよいでしょう。私の担当していた生徒でも、お母様とそっくりな字を書いている生徒がいました。
次にノートの書き方ですが、まずは算数のノートからしっかりと作っていくようにすることをおすすめしています。ノートには二つの使い方があります。一つは「先生の板書を写すノート」、もう一つは「自分で解くためのノート」です。ここで取り上げたいのは、「自分で解くためのノート」の方です。「板書を写すノート」は書かれていることをそのまま書けばよいので、きちんとしたノートを作ること自体は、それほど難しいものではありません。一方で算数の「宿題ノート」など、自分で解くためのノートは作り方をしっかりと教えてあげることが必要になります。私は小4算数を担当する場合、初回の授業で算数のノートの作り方・書き方を教えるようにしています。「日付・単元名・テキストページ」などをしっかりと書く、「計算(筆算)欄」を作る、式や図を書く……そんな風に指導をしています。
小3までは、テキストの片隅にチョコチョコと計算をして答えを出すことができていたり、頭の中だけでも正解が出せたりということはありますが、小4の後半以降になってくると、解答までの過程が複雑になり、段階をいくつか踏まないと正解にはたどりつけない問題が多くなってきます。その過程をしっかりとノートに書き込むことが必要になるのです。そのための準備を小4スタート時点で教え、トレーニングをさせていくわけです。このノートの書き方がしっかり定着していくと、単に解くだけではなく、間違ったものを見直すためにも活用できるようになっていくはずです。
「計算欄」を作ったり、「式や図」を書いたりするようにしていくと、単元や問題によってはノートに空白が多くなる場合があります。ノートを「ぜいたくに使う」というイメージです。しかし、小学生の場合「ノートをぜいたくに使う」ことを嫌がるお子様がいらっしゃいます。ノートには問題の解答しか書かないようなタイプのお子様です。この点に関しては、ご家庭でもお話しいただき、ご指導いただければと思います。
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