『謹賀新年② ~人との出会い~』
2023.01.11
前回も「謹賀新年」と題した記事を書かせていただきましたし、「松の内」も過ぎてからの題名としては少しおかしいのですが、お正月期間に感じたことを書いていこうと思いますので、お許しいただければと思います。
1月2日の夜、正月特訓が終わって帰宅したときのことです。私の使っている駅の改札で、小学校時代の同級生にばったりと会いました。現在は、生まれたときから住んでいた実家からは出ているのですが、すぐそばにあるマンションに住んでいます。言ってみれば「地元」から出ていないわけです。通っていた小学校の学区域内に住んでいますので、同じように地元に住んでいる同級生とはたまに顔を合わせることがあります。
お正月に会った同級生とは久しぶりでした。小学生時代には同じスイミングクラブに通っていて、多いときには週に5日、自転車で一緒に行っていました。夏の「水泳合宿」でも同じ部屋で過ごした仲です。中学校、高校時代にも何度か会ったことはあるのですが、そこからは疎遠になっていました。駅の改札前でばったり会ったとき、彼は家族と一緒でしたが、お互いに「あれ?」という感じで名前を呼び合いました。最後に会ってから30年以上は経っていると思うのですが、わかり合えたのが不思議でした。立ち話で少し聞いたところ、彼は20年以上関西で生活をしていて、お正月に実家へ帰省しているところだったとのことでした。お互いに近況報告をして別れたのですが、とても懐かしい想いで帰途につきました。
年末にも友人と「久しぶりの再会」がありました。とは言っても、実際に会ったわけではありません。国語の教材の中での再会でした。学生時代の友人なのですが、文筆家になっていて、彼女の作品が出題文として使われていたのです。随筆や小説など比較的多くの著書があり、私も何冊か読んだことがありましたし、入試での出題文や教材などに使われているのも知っていたのですが、授業の中で生徒に解説をするというのは、やはり感慨深いものがありました。
今年のお正月にも年賀状をたくさんいただきました。学生時代の友人からも、仕事で知り合った方からも、そして昔の生徒たちからも。これまでたくさんの方に出会って、さまざまな時間を一緒に過ごしてきたのだなと、毎年年賀状を見ながら、そんな風に感じています。我々講師の仕事は、お子様の成長を応援することなのだと思っているのですが、日々生徒と接する中で、我々が教えられることもたくさんあるように思っています。この年になって「成長」という言葉を使うのもおかしいように思うのですが、私自身もまだまだ「成長」していかねばならないとも思うのです。その成長につながるのは、やはり「人との出会い」であるように感じています。
年末に24年前に教えていた生徒のお母様からお手紙をいただきました。そのお手紙には、小学生のときの夢を20年かけてかなえたこと、いまでは2児のパパとして活躍なさっていること、そして20年以上前の指導にいまでも感謝してくださっていること、などをお書きいただいていました。
お手紙の書き出しには「もう20年以上昔のことですので、お忘れでしょうか」とお書きになっていらしたのですが、彼だけではなく、担当していた生徒のことはほとんど忘れることはありません。授業の中で、さらには入試という大きな目標に向けて一緒に取り組む中で、それだけの濃密な時間を共にしているのだと思っています。
駅で出会った同級生も、出題文の作者として再会した友人も、年賀状をくださった多くの方も、24年前の生徒とお母様も、それぞれの出会いがいまの自分につながっているのだと感じています。これまでの人生での多くの出会いに感謝を感じた年末年始でした。今年も多くの出会いがあることでしょう。出会った皆様の未来につながるように、私も毎日を一生懸命に過ごそうと思っています。
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