ノートに図をしっかり書きましょう
2011.10.19
これは、小学校4年生の「線分図」の授業で私が生徒たちに必ず行う発問です。カリキュラム的には来週の単元(予習シリーズ第8回『線分図に整理する問題』)で扱うところです(私の生徒の皆さん、来週聞きますからね)。
やらせてみると、ほぼ3倍の線分を目分量で書ける生徒もいれば、4~5倍の長さであったり、1.5倍くらいの短めの長さであったり、生徒によって書く長さは様々です。受験算数の基本ツールである「線分図」は、数量を線分の長さで表すことが基本となります。大人であれば簡単にできることですが、慣れていないと小学生にとって難しいものです。
小学校3~4年生の算数学習の中で、重要な目的の一つが受験算数の解法ツールを定着させることです。そして、この"受験算数における解法ツール"をいかに上手く使えるようになるかで、今後の算数の成績が大きく変わってきます。
「線分図」の考え方が、面積の大きさで数量を表す「面積図」、速さの「状況図」や「てんびん図」などにつながっていきます。また、解法ツールとしては順列組み合わせで使う「樹形図」や、「表」なども大切になります。
これらの解法ツールを使いこなせるようになるためには、図を書くことそのものに慣れることが重要です。「線分図」をはじめて学習するのは、小学校4年生の予習シリーズ上巻第1回『和と差の問題』の単元なのですが、この段階では「線分図」そのものは非常に簡単であり、慣れてしまえば書かなくても式を立てることができるようになります。そのため、家庭学習などでも式だけ(ひどい時には答えだけ)しか書かなくなってしまう生徒もときどきいます(もちろんその場合は、「線分図」書くように指導します)。
しかし、この段階で、「線分図」で考える問題は必ず書く習慣をつけておくことが非常に大切なのです。早いうちに図を書くことに慣れてしまえば、図を書く時間も短くなってきますし、精度の高い図も書けるようになってくるのです。小学校6年生になって、複雑な問題を、正確にしかも素早く、図に整理できるようになるためには、簡単な図を、手間をいとわずに書くトレーニングを続けていくことが一番の方法です。
ぜひお子様の宿題ノートを一度チェックしてみてください。
正解できましたでしょうか?次回のブログで、四つ葉のクイズ其の9を出題する予定です。お楽しみに。
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