『学力別少人数制授業(2)』
2012.06.01
本日より、早稲田アカデミー全校舎でクールビズがスタートいたしました。ネクタイをするかしないかだけの違いではあるのですが、やはりなにか首元がスースーして、今日は少し心もとないような気分で机の前に座っています。
節電に対して、首都圏では昨夏ほどの規制は行われないと思いますが、早稲田アカデミーでは『節電に対する積極的な取り組みとしてのクールビズ』と考えて行っています。ただ、単に楽な服装をするということではなく、その結果として、エアコンの温度を28℃前後で設定し、節電につながるようにしていくことがもともとの方針です。教室環境において、学習に集中できなくなるほどの節電は行うことはありませんが、お子様方が授業に参加される際には、脱ぎ着することで温度調整ができる服装でお越しいただくようにお願いいたします。
さて、本題に移ります。前回の記事では早稲田アカデミーが行っている『学力別少人数クラス』の「少人数」という考え方について書かせていただきました。今回はもう一方の「学力別編成」という点についてお話していきたいと思います。
進学塾であれば、どこの塾でもクラスは「学力別」に編成されているはずです。それぞれの生徒の状況や環境は違いますから、当然、その段階で必要な学習内容も異なってくるはずです。そこでレベル別の授業を行っているのです。たとえば、スイミングクラブであれば、はじめは25mを泳ぎきることを目標とするわけですから、バタ足の基礎トレーニングから始めることになるはずです。100mのタイムを縮めていくためのトレーニングスタイルとはもちろん違うことになります。
ただ、スイミングクラブとは違って、中学入試の場合は最終的なゴールが決まっています。そして、そのゴールは同じ学年の生徒であれば、小学校6年生の1月から2月という同じタイミングでやってくるわけです。そう考えると(もしくはそれを漠然とでも意識してしまうと)、無理やりにでも上位のトレーニングをやらせなければ間に合わないのではないかという「焦り」が生まれてきてしまうことがあります。しかし、実はその考え方は逆なのです。きちんとしたバタ足ができていないのに、より高度なトレーニングをしても習得できないのと同じことです。いま必要なことをしっかりと行うことで、着実にステップアップをし、上位のステージが目指せるようになってくるわけです。
一方で「進学塾は上位クラスをよい先生が担当しているので、上のクラスに在籍していなければ意味がない」というような噂を耳にすることがあります。数ある塾の中にはそういうところもあるかもしれません。講師の力量や知識に大きな差があるようなケースでは、難関校を目指す生徒を担当できる者が限られてしまうこともあるでしょう。しかし、早稲田アカデミーではその心配はありません。講師の研修制度もしっかりしていますし、カリキュラム・指導案もありますので、上位クラスを担当することができる講師が各校舎に多くいます。言い換えれば、上位校に合格させるために「何」を教えるべきかを講師がしっかりと理解しているということになります。一方で、中堅クラスを担当する講師の場合、「何」を教えるかだけではなく、「どう」教えるかも重要になってきます。小学生の段階での学力差は、「能力」に影響される部分よりも、「環境」と「精神的成長」に影響されることが多いのは、以前の記事で書かせていただいたとおりです。そのため、中堅クラスの生徒の成績を上げる授業を行うためには、生徒たちのおかれている「環境」を理解し、「精神的な成長度合い」に合わせて指導することが必要になります。その点においては上位クラスの担当よりも、より生徒と真摯に向かい合う必要が出てくるのです。ですから、早稲田アカデミーにおいては経験と知識を持った先生が、必ずしも上位クラスを担当しているわけではないのです。
かくいう私も、二年前の新浦安校では小6生4クラスの二番目のクラスを、昨年の市川校では小4生4クラス中の三番目のクラスを担当しておりました。今年の小4生は上位クラスを担当しておりますが、クラス増設後には二番目のクラスになることが内定しています。
また、早稲田アカデミーでは様々なタイミングでクラス分けを実施しています。校舎や学年によって、クラス分けの判定基準は異なりますが、テストの成績だけではなく、お子様の学習状況、家庭学習の完成度なども考慮することがあります。また、小5・小6では全校舎統一で同じ問題、同じ基準で最上位クラス(SSクラス)を選抜するテストが実施されます。クラスを上げることをひとつの短期・中期的な目標として学習を進めていくのも、効果的な方法です。
正解できましたでしょうか?次回のブログで、四つ葉のクイズ其の38を出題する予定です。お楽しみに。
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