四つ葉cafe 福田貴一 中学受験をお考えの小学生3・4年生のお子様をお持ちの保護者の方のためのブログ

『評価の仕方で子供は変わる ~クローバーセミナーより~』

2012.06.20

台湾の海外講演会から無事に帰国しました。前回の記事でも書かせていただいたように、強行日程だったのですが、異国文化に触れることができ、なんとなく気持ちもリフレッシュして帰ってこられたような気がします。台北と台中の二箇所で計3回の講演を実施いたしました。我々の予想よりもたくさんの方にお越しいただき、台湾在住の皆様の教育熱心な点に驚きました。日本にいらしたときに早稲田アカデミーに通っていただいていた方もいらっしゃり、またこのブログを以前からご覧いただいている方もいらっしゃり、と遠い(とは言っても片道3時間弱ですが...)異国での出会いに感動しておりました。講演会にご参加いただいた台湾の皆様、本当にありがとうございました。次回の記事(今週金曜日更新予定)では台湾講演会の模様を写真付きでご紹介しようと考えておりますので、ぜひご覧下さい。

今回は前回の記事に引き続き、クローバーセミナーでお話した内容に関してまとめておきます。前回は『テスト成績』について書かせていただいたのですが、今回は『お子様の評価の仕方・お子様との接し方』についてがテーマです。早稲田アカデミーが発行している中学受験情報誌『サクセス12』でインタビューさせていただいた記事などの中から、3名の方のお話をご紹介させていただき、そこから導かれるお子様との接し方をお話いたしました。

まずご紹介させていただいたのは北原照久さんです。テレビ『なんでも鑑定団』などでご存知の方も多いと思いますが、おもちゃコレクターとしてだけではなく、多くの著書をお書きになっていらっしゃいますし、年間100回以上の講演もなさっていらっしゃるそうです。横浜市教育委員会の「よこはま教師塾」の塾長などをなさっていたこともあるとうかがっています。

親以外の大人たちから優秀だったご兄弟と比べられる中で、コンプレックスを感じ、小学校・中学校の成績は非常に悪い状態だったそうです。しかし、中3時のお母様の言葉で救われ、入学した高校では、定期テストの結果がそれほどよくなかったのに誉めてくれた先生の言葉がうれしくて、そこからがんばるようになった結果、最終的には卒業生総代に選ばれるところまでいけたというお話でした。ひとつの『成功体験』が次につながっていくという点をぜひ参考にしていただきたいと思うのですが、このお話しの中で面白いのは、その『成功体験』が決してがんばって手に入れられたものではないという点です。高校の定期テストで先生から誉められた成績は、実は偶然のものだったそうです。それでも「誉められた」ということがうれしくて「次も誉められたい」とがんばり始めるというのは、ひとつの参考になるのではないかと思います。

次にご紹介したのは、バルセロナオリンピックで柔道の金メダルを取った古賀稔彦さんのお話でした。一番印象的なエピソードは、お父様のお話でした。寡黙で職人気質のお父様だったそうですが、やると決めたら徹底してやり、決して手を抜かない方だったそうです。例えば、お子様と一緒にカブトムシを採りに行くときにも、早朝4時に山に入り、虫カゴがギュウギュウになるくらいまでカブトムシを採るのだそうです。それを見て、『お父ちゃん、すげえな』と思った記憶をお持ちだとか。そういった記憶がお父様への信頼、そして尊敬につながり、そのお父様が柔道を応援してくれるときに、自分も真剣に取り組まなければならないと思ったそうです。

私が担当していた生徒でも、がんばっているのに成績が上がらずに落ち込んでいたときに、励ましてくれたお父様の言葉がうれしくて励みになったと語ってくれた生徒がいたことを思い出します。そのお父様はとても忙しいお仕事をされていて、お子様もそれを知っていました。休日もほとんどなくお仕事されている様子をご覧になっていて、それだけ忙しいお父様が自分のために、時間を作って励ましてくれたというそれだけで感動したと言っていました。お子様方はお父様・お母様が思っていらっしゃるよりも、よく見ていらっしゃいます。そして、多くの言葉よりも、そのお父様・お母様の姿からたくさんのことを学んでいるようにも思うのです。

そして、最後にサッカーの長友佑都選手のお話をご紹介いたしました。親の思う方向に進路を選択するように、押し付けにならないかたちで、自分で決断をする方向に仕向けたというお話や、見守ることの大切さについてお話いたしました。

『保護者はコーチであるべき』、そしてコーチとして導くためには『何かを教え込むこと』よりも、『一番の理解者』として存在するべきであるということをお話し、「まとめ」とさせていただきました。お書きいただいたアンケートを拝見させていただいたのですが、多くの方がその点にはご賛同いただけたようです。子供との接し方は、タイプによってそれぞれ違います。A君で成功した方法が、Bさんにはあてはまらないことの方が多いものではありますが、ひとつの参考になればと思います。

さて、クローバーセミナー最後に保護者の皆様にアンケートをご記入いただきました。当日の内容に関してのアンケートのウラに、『我が家は多数派or少数派』と題したお子様の生活に関してのアンケートを載せさせていただきました。私も結果を楽しみにしていたのですが、本日前半部分の集計結果が出来上がってきました。なかなか興味深い結果にもなっておりますので、じっくりご覧下さい。

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アンケート結果の後半(Q6~Q10)に関しては、6月22日のブログにて公開いたします。

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