『小学校6年生の夏期講習会 ~400時間の勉強を~』
2012.08.24
以前の記事で、非受験学年の夏期講習会は、受験学年である小6時の夏期講習会をイメージして学習計画を立てることが必要であると書かせていただきました。また、毎日の生活リズムや学習リズムをしっかり守っていくことが、受験学年の夏につながるということも。そこで、今回は「小6の夏休み」を少しご紹介したいと思います。
400時間の学習を40日間で進めることを、小6生にはひとつの目標として提示をしています。小6生に配布する『夏の学習手帳』には、毎日の学習内容を書き込むだけではなく、どれくらいの時間を学習に当てられたかを把握するためのページがついています。40日間で400時間ですから、一日の学習時間は10時間ということになります。保護者会などで『1日10時間...』とお話をすると、ほとんどの保護者の方は驚かれます。しかし、普段の生活を考えてみれば、小学校に行っている時間が7~8時間、その後に塾で3時間程度の授業を受けているわけです。夏休み期間中は、その学校の時間が塾の授業に変わるだけですので、時間的にはそれほどの違いはないわけです。
ただ時間をかければ学力が上がるというわけではなく、その時間で何をやるのかということが重要になってくるのは言うまでもありません。私はその点を「時間単位の学習密度」というように表現しています。机の前にただ座っているだけでほとんど頭が回転していない2時間よりも、集中して学習している30分の方が高い学習効果を得られます。小6の夏には、それを高めるために、指導する私たちも様々な工夫をして臨みます。例えば、家庭学習課題(宿題)に得点をつけて競い合わせるようにしたり、宿題の完成状況を一覧にして(上位者)貼り出したり...。また、「覚えてくる」ことが宿題の場合は、ノートを見ても出来ているかどうかはわかりませんので、授業内で確認テストを実施し、合格点が取れなかった場合には注意するようにもしています。今回の夏期講習会では市川校6SSクラスの国語も担当しており、そのクラスの生徒の中にも私に注意された生徒もいました。非受験学年の夏休みには、この「時間単位の学習密度」を意識しながら学習することが大切なのです。
さて、それでは小6生の夏の生活と、学習内容についてご紹介しましょう。早稲田アカデミーの小6夏期講習会は、前期12日間と後期12日間の合計24日間で行なわれます。1日の授業時間は、理社2時間、算国4時間の合計6時間。授業だけで144時間になるわけです。さらに、4泊5日の夏期合宿では1日10時間の授業カリキュラムが組まれていますから、ここで40時間。残りの216時間が家庭学習の時間となります。
標準的な時間割は、10時から2時間の理社授業、13時から4時間の算国授業です。市川校の小6生はその後、19時くらいまでの2時間を使って自習室で宿題を進め、帰宅して夕食を摂ってから、また少し学習をしているようです。朝早めに起きて学習をしている生徒ももちろんいますけれど。
なぜそれだけの長時間の学習が必要になるかというと、小6の夏はそれまでの学習内容の総復習期間となっているからです。小4から小6一学期までで中学入試に必要な単元学習は終了いたします。ただ、単元学習が終わったからといって、その全てを習得きているわけではありません。夏休みにそこまでを全て「穴埋め」し、二学期以降は演習をして得点力を高める時期となるわけです。
前回に引き続き、小4夏期合宿の様子をご紹介いたします。撮影は、小4夏期合宿に参加をしたサクセス12編集室スタッフです。今回は、第3日目です。
- 2017.07.07 『この夏を成功させる5つの方法 ~第2回クローバーセミナーより~』
- 2017.07.05 『夏をなめるな。』
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- 2017.06.28 「国語の学習に関して② ~読解力とは~」