『朝はちゃんと起きられていますか?』
2012.11.28
ある中学校の入試面接で「朝はちゃんと一人で起きることができますか?」と聞かれたという生徒がいました。「どう答えたの?」と尋ねたら、「はい!起きれます」と元気よく答えたと胸を張って言っていたのですが、私は注意をしました。
「『起きれる』は『ら抜き言葉』だから、『起きられます』と言わなければダメだよね!」
少し落ち込んでいたのですが、無事合格してくれたので笑い話としてお話することができます。
今回、書かせていただこうと思ったのは「ら抜き言葉」の話ではありません。「朝起きる」ということに関してなのです。一見すると、受験や成績には関係ないように思われるかもしれませんが、実はとても深く関係している問題なのです。お子様は誰かが起こしに行かなくても一人で起きてこられているでしょうか。もし、起きられていなければ、ここから先を参考にしてください。
朝、ひとりで起きられないのは「甘え」がその根底にあるはずです。ギリギリまで寝ていても起こしに来てくれるということがわかっているから、自分では起きてこないのです。このケースの場合、私は「絶対に起こしにいかない」ことを強くお勧めしています。『そうすると本当に遅刻しちゃうんですよ』というお話をいただくのですが、お子様の自立心を芽生えさせるためにも、強い決意で臨んでください。
『明日からは本当に起こさないよ』とお母様が言ったとしても、お子様の気持ちの底には『そんなことを言ってもきっと起こしてくれる』という「甘え」の気持ちが潜んでいるわけですから、きっと一人では起きてきません。なので、はじめのうちは遅刻になってしまうことも何回かはあるでしょう。荒療治かもしれませんが、その経験によって「甘え」から脱却し、自立していくことができるようになるはずです。
学習について考えてみます。お子様の学習姿勢の中にも、この「甘え」がいろいろな場面で見られるのではないでしょうか。言われるまで勉強を始めない、宿題は見ていないとやらない、問題がスムーズにできないとキレる...etc。
これらの根底にある「甘え」から抜け出すことで、学力面でも大きく成長し、次のステップへと進むことができるはずです。ひとつのヒントとして、お考え下さい。
- 2017.07.07 『この夏を成功させる5つの方法 ~第2回クローバーセミナーより~』
- 2017.07.05 『夏をなめるな。』
- 2017.06.30 「国語の学習に関して③ ~記述力・表現力~」
- 2017.06.28 「国語の学習に関して② ~読解力とは~」