四つ葉cafe 福田貴一 中学受験をお考えの小学生3・4年生のお子様をお持ちの保護者の方のためのブログ

『学習と定着のメカニズム【授業→家庭学習→単元テスト】』

2012.12.05

中学受験のための学習を進めていく場合に、理解しておかなければならない非常に重要なポイントが「定着のさせ方」です。大人であれば、これまでに様々な思考方法を学んできた経験があるので、理解したことをすぐに使いこなすことができます。しかし、思考方法そのものを学んでいる小学生の場合、理解したことを使いこなして「自分でできる」ようになるためには、単なる訓練だけでは不十分なのです。小学校の教科書レベルの比較的易しい、誰もが理解できるカリキュラムであれば、教わった内容を練習するだけでできるようになるかもしれません。しかし、中学受験のためのカリキュラムにおいては、それは難しいでしょう。教わったことを次につなげていくためには、定着させることを意識して学習を進めていくことが大切なのです。



『学習と定着のメカニズム【授業→家庭学習→単元テスト】』


上記の「定着」とは、できるようになることを指すのではありません。以前の記事にも書かせていただきましたが、中学受験カリキュラムはその段階では「自分で全てを解ききる」ことができる内容にはなっていません。いわゆる『積み残しを前提』としたカリキュラムが組まれているわけです。ここで重要なのは、難しいと感じ、自分では解ききれなかった問題をきちんと頭の中に入れておくことなのです。これを「定着」と表現しています。例えば、四谷大塚の予習シリーズカリキュラムでは「らせん型」というように呼んでいますが、定着しきれないレベルの内容は、また時間をおいてひと回り「発展」させた形で扱うことになります。その時までに精神的にも成長している生徒は、たとえ以前できなかった問題でも記憶の中に残っていれば、今度は必要な知識を活用することで自然とできるようになっているものなのです。これが、ここでお話をしている「定着」です。

一方で、単元テストで記憶の中への定着を行っていない場合、次に出てきたときに、また一から学習するのと同じ状態になってしまいます。

また、より高いレベルで定着を図るためには、「なぜ自分の力でできなかったか」を考える習慣をつけることが必要です。そのためには単元テストの解き直しが非常に有効です。早稲田アカデミーのYT教室の場合は、テスト終了後に解説授業があります。そこで「わかったつもり」になるだけではなく、もう一度テスト時間内に自分の力では解ききれなかった問題を考え、その時に「なぜ解けなかったのか」を考えることで、一段高い定着と、考える習慣や思考力が身についていくのです。

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