『子どもの勉強をみてあげる時間がとれない』
2013.04.10
春期講習会が終了し、新学期がスタートしました。小学校3年生のお子様は、通塾回数が週1回から2回へと増えますので、戸惑うこともあると思います。お困りのことがございましたら、些細なことでも構いませんので、担当講師へご相談ください。
さて本日は、『基礎から学べる中学入試報告会』の終わりに取らせていただいたアンケートに書かれていたご質問に対してお答えします。その内容は、「夫婦共働きのため、子供の家庭学習を見る時間がなかなかとれません。このままで大丈夫でしょうか?」というものです。
低中学年時(小4まで)の成績は、親が隣で見ている生徒の方が総じて良い傾向にあります。しかし、小4時までの成績がそのまま中学受験の結果に反映されるわけではありません。
科目によっても異なりますが、その週の授業で習った内容をそのまま「あてはめて」解けば、宿題や確認テストの多くは、正解に行き着けるようになっています。ですから、反復トレーニングをしっかりとこなすことで、ある程度の好成績はとれるわけです。その反復トレーニングを効率的に行い、練習量をこなさせるために、親が隣について学習させることは効果があるのです。そのため、親が横について学習しているお子様の方が高成績をとれるわけです。
しかし、一方でそういった学習スタイルを身につけた生徒は、親に対する依存心が強くなり、自分で考えることをしなくなる可能性があります。一昔前までの中学受験であれば、解法パターンを数多く身につけて(覚えていて)それをうまく活用し、正確に素早く処理をすれば合格点をとれる学校がほとんどでしたが、現在の入試問題は自分の力でしっかりと考えて解かなければならなくなっているのは皆様もご存知の通りです。ですから、小4までは親に対する依存心が強くても、どこかで自立させることが必要になってくるわけです。
今回いただいたご相談は、上記とは逆の問題になるわけです。うまく小4時までの学習を(自分で)進めることができれば、意図的に自立させる時期を設けなくても、自分で学習することが身についていることになります。私の経験では、自立できたタイミングが早いほど、結果としてはうまくいくケースが多いように思いますので、そう考えると大きな問題はないということもできます。
もちろん、放っておいてよいわけではありません。早稲田アカデミーにお通いの方であれば、家庭学習課題に関しては担当講師がチェックし、完成度が低い場合には保護者の方へご連絡も差し上げているはずです。その連絡がなければ、まずはご安心いただいていて大丈夫でしょう。ご心配であれば、一週間に一度でかまいませんので、今週分の宿題をチェックする時間を設けてあげるものよいかもしれません。お父様やお母様が見てくれるということになれば、お子様もよりがんばって宿題に取り組むとも思います。
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