『ルールの意味』
2013.06.05
私の授業にはいくつかのルールがあります。
具体的には、
『先生が話しているときは、筆記用具は持たないで前を向いて聞く』
『勝手に発言しない。手を挙げて、あてられたら答える』
『壁に寄りかかったり、頬杖をついたりしない』
などです。
生徒にルールの話をするときは、必ずその「意味」も説明するようにしています。例えば、『勝手な発言はダメ』というルールについて話すときには...
先生がみんなに「これはどういう意味かな」って質問するのは、みんなに考えて欲しいからなんだ。もし最初にわかった人が『わかったぁ!○○だぁ!』って言ってしまったら、もう他の人は考えなくなってしまうでしょ。みんなが一生懸命考えているのに、そんなことをしたらダメだっていうのはわかるよね。また、先生は誰がわかったかも知りたいから、わかった人は黙って手を挙げるんだよ。
こんな感じで話をします。
保護者の皆様でしたらおわかりいただけると思うのですが、理由は2つあります。
一つ目は「意味のわからないルールは守られない」からです。何のためかわからないルールに対しては、当たり前ですが、守る気持ちは薄くなってしまうものです。さらに怖いのが、意味のわからないルールが多くなってしまうと、ルールそのものに対しても、守らなければならないという意識が薄らぎ、全てのルールが意味をなさなくなってしまうことです。
二つ目は「ルールの意味がわかれば、ルール以外の部分にも意識が働くようになる」からです。
上述した事例で考えてみましょう。授業中の勝手な発言は、同じ教室で学んでいる他の生徒に迷惑がかかることなんだ...そのように理解できれば、自分のあらゆる行動に対して考えることができるようになるはずです。授業前に来て、漢字テストの自習をしている友人にはあいさつ以外の無駄なおしゃべりはしないようになる、などです。
ご家庭でもいくつかのルールがあると思います。お子様が守らなかったときには、ただ頭ごなしに叱るだけではなく、そのルールの意味から教えてあげてください。
もしくは、ただ教えてあげるだけではなく、お子様に考えさせるのもよい方法です。
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