「夏期合宿を終えて」
2013.08.21
早稲田アカデミー全校舎では8月17日から夏期講習会後期の授業が実施されています。小3生の皆様は各校舎で実施されているSSゼミで、小4生の皆様は講習会終盤戦というところだと思います。暦の上ではもう秋ですが、まだまだ暑い日が続くようですので、体調管理にはくれぐれもご注意ください。
さて、夏期後半初回のブログ記事となりますので、夏期合宿のご報告を差し上げたいと思います。今年の夏期合宿も無事に終了いたしました。生徒の総参加者数は11,000名を超え、早稲田アカデミー自身の過去記録を更新しました。一言で11,000名といってもなかなかイメージができないかもしれませんが、志賀高原のある長野県山ノ内町の総人口が14,000名程度ですから、ほぼひとつの町の人口と同じ数の生徒が夏期合宿に参加したことになります。使用した観光バスは全部で296台。イメージがわきましたでしょうか。
合宿期間中に生徒の皆さんにお書きいただいた感想文を拝見させていただきました。そこには、「本気」「やる気」「感動」という言葉が多く書かれていました。そして一番多かったのは「この合宿で自分が変われた、変わった」という内容です。夏期合宿では一日10時間の密度の濃い学習を行います。それだけでも十分効果があるのですが、それ以上に大切なのは、その経験をもとにそれから先の学習に対する意識が向上することなのです。普段とは違う空間や環境の中で、同じ目標を持ったライバルたちと競い合い、今までに経験したことのないレベル・密度の授業を受けること。今までに感じたことのない達成感・充実感・満足感を味わうこと。それらが生徒一人ひとりの精神的な成長を促し、意識を向上させるのです。小学校4年生の段階では、自分の気持ちをうまく言葉にして保護者の皆様に伝えることは難しいかもしれませんが、合宿から帰ってきて興奮していろいろお話しになったことと思います。
毎年、合宿にご参加いただいた皆様には『夏期合宿に関するアンケート』をご記入いただいています。アンケートにご記入いただくご意見の中に「帰ってきた直後は人が変わったように勉強に取り組んでいたが、二・三日ほどでもとに戻ってしまった」という内容のものをたまに見かけます。日常生活に戻れば、目に見える生活リズムや学習パターンは以前と同じようになってしまうのは、実は普通のことなのです。しかし、合宿で体験した達成感は確実にお子様の心の中に残り、そこで頑張った経験はこの先に必ず生きてきます。
夏期合宿期間中、早稲田アカデミーの講師・スタッフは、全力で生徒の指導や生活面のサポートをさせていただきました。参加してくれた目の前の生徒たちのために、そしてご信頼いただき、ご期待いただいて送り出してくださった保護者の皆様のお気持ちに応えるために。その講師・スタッフに私が毎年言っている言葉があります。「参加してくれた生徒たちの記憶の中に、この夏の合宿が残れば、そして成長した時に『あの夏がんばったなぁ』と思い出してくれれば、今年の夏、我々が志賀高原(苗場)でがんばったことは大きな意味がある」というような内容です。そんな思いで、今年の夏の合宿も終わりました。
今年の夏期合宿でひとつのエピソードがありますので、最後にご紹介します。 帰りのバスがとまったサービスエリアでの一コマです。私のバスの前に、中学生らしき女子が2名立っていました。ふと見ると、私が昨年NN女子学院クラスで担当していた生徒でした。声をかけると久しぶりの再会に喜んでくれ、『ワセアカの合宿のバスだ! と思って見ていたんです』と言ってくれました。学校の部活合宿に向かうバスで偶然同じサービスエリアにとまったのでした。
印象的だったのは、彼女が言ってくれた『先生、がんばってください!』という一言。昨年までは私が『がんばれ!』と言っていたのに、逆に言われるようになったなんて...。少し照れくさいような、こそばゆいような感じだったのですが、なにかとてもうれしく感じました。早稲田アカデミーを卒業し、あこがれの学校に入学し、夏期合宿を懐かしく感じて、そして立派に成長していた卒塾生。私自身もとても元気をもらえた瞬間でした。
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