「秋になると眠くなる」
2013.09.13
「春眠暁を覚えず」という言葉がありますが、秋も眠くなることが多くありませんか。暑くもなく寒くもなく、寝苦しさなども感じずにいられるので眠くなる、というのはなんとなくわかる気がします。また、季節の変わり目で体調を整えるために体が睡眠(休息)を欲しているとか、夏の疲れが出て眠くなるとか、さまざまな説があるようです。
小学生のお子様も秋になると眠くなるという話をよく聞きます。特に小6受験生は...。私も小6生の秋の保護者会では「これからの時期、眠くなるお子様が多くなります」という話をさせていただくのですが、今日はそのことについて書かせていただこうと思います。
実は受験生が頻繁に眠気を感じるのは「現実逃避」の場合もあるのです。もちろん、学習内容が高度になり、授業での学習密度も高くなっていますから、頭が疲れてしまって休息を求めていることも考えられます。しかし、ある程度きちんと睡眠をとっているにもかかわらず眠気が続くような場合は「受験のプレッシャーから逃れたい」という無意識の状況の可能性があります。とは言っても、それは特別なことでも、困ったことでもありません。受験生であれば多かれ少なかれ経験するものです。
保護者の皆様にもそういう経験があるのではないでしょうか。高校や大学でのテストの前、一夜漬けでなんとかしなければならないときに(一夜漬けなどはしない方がよいのですが...)、物凄く眠気を感じたことはありませんか。もしくは、「ちょっと気分転換に」と手に取った文庫本に引き込まれて、時間を忘れて読みふけってしまったことはありませんか。実は、この眠気も読書に引き込まれる意識も、ある意味「現実逃避」なのです。
眠ってしまえばとりあえず「明日のテスト」のことは忘れられます。読書に没頭している間も同じです。直面している辛い現実から逃げたいという気持ちの一つの現れということができるでしょう。前回の記事で書かせていただいたテレビゲームも同じです。ゲームの中の仮想世界に「逃避」をすることで、現実から少し離れることができるのです。
さて、学習面において睡眠は非常に重要なものです。学習した内容をきちんと記憶として定着させるためには、しっかりとした睡眠が必要不可欠だからです。その点でも夜の就寝時間を決めて、その時間になったら寝るようにすることが大切です。当たり前ですが、受験生だけではなく、小3~小4の生徒のみなさんにとっては生活習慣を整えるためにもより大切なことです。
「現実逃避」の眠気というのは、勉強しているときに襲ってくる場合が多いはずです。そんなときには、飲み物を飲んだり、顔を洗ったり、誰かと少し会話をすることで、眠気は覚めていくはずです。お子様から「眠い...」と相談されたときには、そんなアドバイスをしていただくとよいのではないでしょうか。
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