四つ葉cafe 福田貴一 中学受験をお考えの小学生3・4年生のお子様をお持ちの保護者の方のためのブログ

『国語の文章題を論理的に解く手順』

2013.10.02

台風の影響からか、10月に入ってから梅雨のような天気が続いています。一日の中での寒暖差も激しくなってきていますので、体調管理にはくれぐれもお気を付けください。


さて、本日は国語の文章読解について考えてみます。国語が苦手な生徒は、「算数は正解がひとつしかないけれど、国語は考え方によっていくつもある」、というようなことをよく言います。それは半分正しく、一方では言葉が足りないと思います。もちろん国語の記述などでは「部分点」がつくこともありますし、自分の意見を書かせる問題などでは、答えが複数あるように感じることもあるでしょう。しかし、そこにはある程度はっきりとした採点基準があり、算数と同じように厳密に「○」「×」がつくのです。


では、どのような点が一番大きな違いかというと、それは「考える」過程がはっきりと分かるかどうかという点です。


算数では問題を読んだところから、答えを出すまでの「考える」過程がはっきりとわかります。それは図や式などの形でノートに残るからです。一方、国語の選択肢の問題を解く場合、どのように考えて、どのように解答に至ったかはきちんとした形で残ることはほとんどありません。その点において、国語の勉強の仕方がよく分からないという生徒が多くいるようです。文章を読むときに、なんらかの形で考えた(読んだ)過程を残しておきたいと思う生徒は、読みながら文章に線を引いたり、印をつけたりすることもあるようですが、効果的な形で実行できているケースは少ないようです。


まずは、線を引いたり、印をつけたりしないで構わないので、文章をじっくりと読んで全体の流れを頭に入れるところからはじめるとよいでしょう。よくお勧めするのは、塾で扱った過去のテキストの文章を「解く」ためではなく、単純に文章として「読む」学習です。一度扱った文章ですが、多くの場合、書かれていた内容は頭に入っていないはずです。


次に、問題を解くときには本文中のどこを根拠にして、その答えを選んだのか(考えたのか)をはっきりさせるようにトレーニングをしてください。選択肢の問題の場合、それで間違えたとしても構わないのです。自分はこう考えたけれどここのところで間違えた、という見直しができるようになってくれば、次に同じような問題を解く際に、その経験が必ず生きてくるはずです。記述の問題であれば、いきなり解答欄のマス目を埋め始めるのではなく、書き込むべき要素を書き出してからまとめていくのもひとつの方法でしょう。


いずれにせよ、国語の問題を解くときの自分なりの解答スタイルを形づくるようにすれば、国語の学習そのものが嫌いではなくなり、それに伴って成績も向上してくるはずです。

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