「第一志望は譲れない!」
2013.12.13
今回は、この時期の受験生とそのご家庭のご様子を書かせていただこうと思います。
この前の日曜日(12/8)に今年最後の四谷大塚の「合不合判定テスト」が行われました。9月から毎月行われる志望校の合格可能性判定模試で、早稲田アカデミーの小6生は必修テストとして受験していただいています。この試験の結果を受けて、最終的な「受験パターン」を確定していくことになります。
保護者会などでは、小6の一学期までに、第一志望校の確定と併願校のリストアップをしておくことをお勧めしています。夏の学習の成果を見ながら、11月までに日程別の「受験パターン」を組み立て、12月のテスト結果を確認して微調整、そこから出願準備に入るというようなイメージです。1月に入試の行われる埼玉・千葉の学校では、12月中に出願の受付が始まる学校が多いので、ここから保護者の皆様も本当に忙しくなっていきます。
実はこの時期に「第一志望校の変更」に関してのご相談をいただくことがあります。合格可能性判定模試の結果が出揃ったところで、「やっぱり○○中学はあきらめた方がよいのでしょうか...」というご相談です。私はこの時期になってからの第一志望校の変更は、絶対にお勧めしません。理由は大きくは下記の二点です。
まず一つ目の理由は、合格可能性が高く出ていなかったとしても、合格できる可能性は十分にあるからです。「合格可能性80%」という数字が欲しいお気持ちはわかります。しかし、第一志望校の合格可能性が常に80%以上あるのであれば、より高いレベルの学校を目指すことだってできるわけです。そういう理由からの第一志望校変更であれば、それは積極的にお勧めするのですが...。実際にその学校への合格者、そして進学者が一番多いのは合格可能性が50%前後の偏差値です。合格可能性50%という偏差値ゾーンに入っているのであれば、そのレベルの生徒の二人に一人は合格するという結果になります。ここからの学習は、偏差値を上げることよりも、その学校の出題傾向も考えて、合格する一人になるように進めればいいのです。
二つ目の理由ですが、ここまできて第一志望を変えることは少なからずお子様の精神状態に影響を与えることになるからです。しかもその多くが、悪い影響となるのです。憧れていた学校をあきらめなければならないことにより、モチベーションが大きく下がってしまうこともあります。第一志望校を一段下げることで、油断が生まれてしまうこともあります。
受験をするからには合格させてあげたいという保護者の皆様のお気持ちもわかるのですが、万が一厳しい結果が予想されていたとしても、憧れていたものを直前であきらめるよりも、できる限りの準備をして挑戦する方が将来のためにもプラスです。そして、「憧れの第一志望は絶対に譲れない!」という強い気持ちでの学習は、ここから一ヶ月半で大きな成長を受験生にもたらすはずです。毎年、合格可能性判定模試で常に30%台しか出ていなかった学校に見事合格を果たす受験生がいます。最後まで「絶対にあきらめない!」という強い気持ちで学習を続けた結果だと、私は考えています。
私も最後まで早稲田アカデミー受験生たちを応援していきます。このブログをお読みいただいている非受験学年保護者の皆様も、ぜひ応援してあげてください。
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