四つ葉cafe 福田貴一 中学受験をお考えの小学生3・4年生のお子様をお持ちの保護者の方のためのブログ

「テストの受け方、受けさせ方」

2014.01.24

今週末に、新学年へ向けた「YT組分けテスト」が各学年で実施されます。小3(新小4)の生徒にとっては、はじめての外部会場でのテストとなるはずです。また、早稲田アカデミーの各校舎でも「小4に向けて大切なテストだからがんばれ!」と話をしているはずですから、気合が入っていると同時に、緊張しているお子様もいることと思います。


テストで実力を発揮するためには、「テクニック」というほどではありませんが「コツ」が必要です。学力的に到達していない問題がテストの場でいきなりできるようにはなりませんが、自分ができる問題でミスをしてしまったり、時間内に問題が解き切れなかったりということがないように、「コツ」を教え、身に付けさせてあげることが大切です。その「コツ」は、科目ごとにもさまざまあるのですが、今回は、はじめて大きなテストを受験するお子様のために、二つのポイントをお伝えします。


①「分からない問題はとばして、次の問題に進みなさい」

小3~小4の生徒が一番陥りやすいのは、難しい問題に時間をかけすぎてしまい、全ての問題を見ることができないというものです。どうしても、はじめのうちは問題を最初から解いていこうとします。そのため、途中で分からない問題に出会ったとしても、なかなか先に進めず、その後の問題にかける時間が足りなくなってしまうのです。さらに、時間が不足するだけではなく、できない問題があったことで気力まで失ってしまい、その先の問題(場合によっては次の科目にまで)に集中できなくなってしまうことも往々にしてあります。そういう事態に陥らないように、テストを受ける前に「分からない問題はとばして、次の問題に進んでいいのよ」と伝えておくことが大切なのです。


四谷大塚のテストの問題構成にはある程度決まったパターンがあり、算数は後半に進むほど難度が高くなるように作られています。ですから、基本的には前から順番に解いていけばよいはずです。一方、国語では、文章題が先にあり、知識や漢字の独立問題が後ろにあるケースがほとんどです。一般的には知識・漢字をはじめに解く方が得点は取りやすいはずですので、そのように教えてあげてください。


②「問題をよく読んで、何を答えるのかを間違えないこと」

算数で「兄の所持金はいくらか」を問われているのに、「妹の所持金」を答えて×をもらうというケースがよくあります。国語でも「あてはまらないもの」を聞かれているのに、「正しいもの」を必死に探しているという生徒を見かけることもよくあります。「答え」として解答欄に書くべきものを間違えてしまうと、考え方や解き方は正しいのに×になってしまいます。まずは設問の中から「何を答えるのか」をしっかりとらえさせるようにご家庭でもご指導ください。


実はこの点に関しては、ご家庭でも比較的簡単にトレーニングができます。算数でも国語でも、設問を読んで「問われている部分」に線を引くような練習をすればよいだけです。国語の文章題などでは文章を読む必要はありません。また、算数でも最後まで解き切る必要はありません。たとえば、『傍線3「こうしたなか」とありますが、どのような「なか」をさしていますか。本文中の言葉を使って四十字以内で答えなさい』という設問の『どのような「なか」』に線を引くだけです。算数であれば『これらの分数の中で一番小さいものを求めなさい』で『一番小さいもの』に線を引けばよいのです。


もしよろしければ、テストの前日に10分程度時間を取って練習してみてください。


テストで自分の持っている力を十分に発揮できなければ、実力通りの結果は返ってきません。その場合、一番心配なのは、お子様自身の中で「それが自分の実力なのだ」と思ってしまうことです。どんなテストでも実力が発揮できるように、練習を積み重ねていくことは、学力を伸ばすのと同じくらい重要なことなのです。


2月から新学年としてスタートする「YT教室(毎週の単元テスト)」のひとつ目的として、テストで実力を発揮していくためのアウトプットトレーニングがあります。毎週のテストで練習を積み重ねていくことで、「組分けテスト」や「全国統一小学生テスト」でも実力通りの結果を出せるようになり、それが自信にもつながっていくはずです。

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