四つ葉cafe 福田貴一 中学受験をお考えの小学生3・4年生のお子様をお持ちの保護者の方のためのブログ

「競い合うことを楽しめるように」

2014.04.11

成長するためには、「競争」が必要です。今できることからもう一歩先のレベルに到達するためには、他者からの刺激や目標となる存在が必要です。難関校を目指していくためには、同じくらいの学力を持った生徒と競い合いながら学習を進めることが大切だと言われるのは、そういった理由からです。もちろんテストの成績や学習成果を競い合うことで、学習意欲が高まり、成績も伸びていきますが、実はその手前において、「競争そのものを楽しめる」という気持ちや経験が必要なのです。


以前、テレビで「優劣をつけるのはよくないから、運動会ではみんなで手をつないでゴールするように指導している」というニュースを見たことがあります。確かに、個人の特性や性格・成長度合いなどは様々ですし、運動能力に関しても個人差があるため、それもひとつの考え方ではあると思います。


一方で「走るのが得意」な子どもにとっては、運動会で一等賞をとることで大きな自信につながるはずです。自分で得意だと思っていたのに負けてしまった子どもは、次の機会に向けてがんばろうという気持ちが生まれてくるでしょう。また、走るのが苦手な子どもは、自分が得意な他のステージで一番を目指そうと思うはずです。そういった点からみると「競争」することそのものは悪いことではないと、私は考えています。


さて、子どもが「競争を楽しめる」ようにするためには、ご家庭で競争をしていただくのもひとつの方法です。私が以前担当していた生徒で、御三家のひとつの学校に合格した男の子がいるのですが、お父様と趣味の「レーシングカート」で勝負をしていました。初めはお父様が走るのを見ているだけだったようなのですが、レーシングカートは小学生でもできるものらしく、いつの間にか親子で真剣に競争するようになったのだとか。受験学年になっても、勉強面でスランプに陥ったときなどは、休日にお二人でサーキットに行かれていたそうです。なかなか勝てなかったお子様は、受験生になってからお父様に「入試問題」で競うことを提案しました。お父様はそれを承諾し、「過去問演習」の得点で競い合っていたとも伺いました。


そこまでするのはなかなか難しいことだとは思いますが、お子様と同じ土俵で、真剣に楽しみながら競い合うことができれば、お子様にとってもよい刺激になることでしょう。テレビゲームなどは(特に一人で黙々とやるようなものは)、現実逃避的な要素もあり、あまりお勧めはしていないのですが、ご家族で一緒に楽しめ、競えるようなものであれば何でも構わないと思います。今月末から来月初めにはゴールデンウィークもありますので、お子様と「競争」を楽しんでいただくのもよいのではないでしょうか。

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