『書くことに慣れましょう』
2014.06.06
関東地方も昨日「梅雨入り」したそうですが、体調など崩されていらっしゃいませんか。「湿邪」という言葉を聞いたことがあります。字面を見ただけでも具合が悪くなりそうな言葉ですが、この時期に体調を崩したりすることを表現している言葉だそうです(専門外なので詳しくは存じませんが...)。勉強にしても、毎日の生活にしても、やはり大切なのは健康です。体調が悪いときは無理をせず、しっかりと休むことが必要です。
さて、小3・小4ともに、国語のテキストで記述の割合が増えてくる時期です。先日も「国語でマス目が埋められなくて...」というご相談を受けました。今日はそんなテーマで書かせていただきます。
最近の中学入試では記述での解答を要求する学校が増えてきています。昨今の教育情勢を考えると、各中学校が文章を読み取る力だけではなく、表現する力も試したいという流れが主流になってきたのも頷けます。それも文章中の言葉を選んで、うまくつなげれば正解になるという問題よりも、自分の言葉でしっかりと組み立てて表現する必要がある問題が多くなってきています。
その対策として、早いうちから「書く」ことに慣れていくことが必要だとよく言われます。確かにその通りですが、ただ記述問題を中学年(小3・小4)の段階から解かせたとしても、高学年(小5・小6)になってからしっかりとした文章が書けるとは限らないのです。
記述を苦手としてしまうケースとしてひとつ考えられるのが、「○をもらいたい」という気持ちが物凄く強いということが挙げられます。言い換えれば「理想が高く」「完璧な答案」を書きたいと強く思ってしまっているケースです。算数と比較すると分かりやすいのですが、算数では答えが一つ出てきて、それが○か×かがはっきりしています。しかし、国語の記述答案はそうではありません。算数のように解き方がはっきりしているわけではないので、自分の書いた答案にいまひとつ自信が持てない、そのために「なんとなく」はわかっているけれど、空欄にしてしまう。そんなお子様が多くいらっしゃいます。
また、テストやテキストの模範解答通りの記述が書けない、と悩んでしまうお子様もいます。ところが、テキストの模範解答は「模範」ですので、完璧な答案になっています。つまり小学生にとって普通に書けるような解答ではないのです。その模範解答通りに書かなければならないと思い込んでしまうと、何を書いても正解とは思えず、「自分は記述が苦手だ」となってしまうわけです。
上記のような点をご理解いただき、小4までは正解にこだわらずに、ある程度の文が書けていればほめてあげてください。小5以上では、得点が取れる記述の書き方というような、ある程度テクニック的な記述解法も身に付ける必要があるのですが、それまでは「がんばって書くこと」そのものを評価してあげることが大切なのです。
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