『子どもを伸ばす評価の仕方』
2014.06.11
本日、今年度第1回の「クローバーセミナー」を牛込箪笥区民ホールにて実施させていただきました。朝早くから、また遠方からお越しいただき、ありがとうございました。セミナー開始前は、まだ雨は降り出していなかったのですが、終了後には少し強く降っていました。お越しいただいた皆様は濡れずにお帰りいただけたでしょうか。
今回は「子どもを伸ばす評価の仕方」と題して、評価すること(ほめ方やしかり方など)だけに限らず、お子様に対する親としての接し方全般について、またその基盤となる考え方に関して、お話しさせていただきました。会の冒頭でも触れたのですが、お子様を伸ばすための方法は一通りではありません。それぞれの性格や思考方法、環境や成長度合いに応じて、効果のある方法は違います。私がお話ししたヒントやアドバイスは、それぞれのお子様に合わせて、うまくご活用いただければと思います。一方で、「こういう接し方はやめた方がよい」という点については、逆にどのお子様にとっても、多かれ少なかれ当てはまる点があるはずですので、ご参考にしていていただければと考えています。
全体としては、「目標設定」「テストの活用と評価」「国語という科目」「子どもへの接し方」という四部構成で組み立てました。今日の記事では、お子様への接し方の土台となる「目標」について書かせていただきます。ご参加いただいた方は今日の「復習」としてお読みいただければと思います。
成長するためには、目標を設定し、そこに向けて努力を続けることが必要です。 すでに将来の「夢」をお持ちのお子様もいらっしゃると思いますが、やはり保護者の皆様がリードしてあげるケースが多いはずです。とはいえ、今の段階でどんな職業を選ぶかまでは考えにくいところだと思います。将来、どのような選択をするにしても、それができるような道筋をひとつの目標として設定することが必要なのだと、私は考えています。言い換えれば、お子様が今持っている「無限の可能性」を狭めてしまうことがないように、比較的近い目標を設定してあげることが必要だということです。たとえば、中学入試の志望校というように...。
そして、その大きな目標を常に意識しつつ、そこに近づいていくためにそれを小さな目標に分解してあげることが大切なのです。小学校4年生の生徒に、いまから2年半先の中学受験のために努力しなさい、と言っても何をすればよいかわからないでしょうし、気持ちも前には向かないはずです。たとえば●●中学校に合格するためには、成績をいくつくらいまであげなければならないとか、YT教室のコースをひとつ上げようとか...といった小さな目標の設定が必要になるわけです。さらに、そのためには、苦手なこの単元をもう一度見直しておこうとか、漢字や知識は完璧に覚えておこうといった行動目標にまで落とし込むことも必要です。そういう観点で考えると、一週間単位の「学習計画表」は毎日の行動目標を記したものだと言うこともできます。
その行動目標や小さな目標に向けて努力した結果が、達成感につながっていきます。そして、達成感の積み重ねが自信となるのです。
さて、ではその大きな目標をどこに設定するのかというところですが、「お子様自身とその成長を信じて」設定をすることが大切です。いまの成績がこれくらいだから、これくらいの学校で...というのではなく、この学校に進学してもらいたい、というご家庭のお考えからスタートしてみてください。
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