『授業の受け方・ノートのとり方』
2014.07.30
8月には、早稲田アカデミー夏の最大イベント、「夏期合宿」が行われます。私が所属している本社運営部は、夏期合宿の取りまとめを行っている部署ですので、いまは目が回るような忙しさです。生徒たちが合宿に前向きな気持ちで参加できるように、そして保護者の皆様が安心して送りだしていただけるように、万全の準備を進めているところです。一人ひとりの成績に合わせたクラス設定、教材の発送、集中して授業が受けられる環境を整えるために現地との折衝、栄養価も考え、さらにはお子様方が楽しめるような食事のメニュー設定...。
早稲田アカデミーの夏期合宿には12,000名を超える方が参加しますが、大手の旅行会社にお任せしているわけではないのです。入試へ向けた取り組みやお子様のことを理解している早稲田アカデミーのスタッフが、一つひとつ丁寧に作業をしながらつくり上げているものなのです。だからこそ、学習効果が上がり、参加された皆様の学習や入試に向けた意識も向上するものと考えています。まずは、お子様の安全と健康管理に細心の注意を図り、次に一番の目的である学習効果を高めるために「授業・教材」の準備を行い、そしてがんばった生徒たちのために楽しめるイベントを用意する、そんな思いで準備を進めています。参加される皆様は、大いに期待していてください。
さて、今回は「授業の受け方」「ノートのとり方」に関して書かせていただきます。夏期講習会は通常よりも授業時間が長いため、当然1回の授業内で扱う内容も多くなります。それらをきちんと定着させるためには、正しい「授業の受け方」を理解しておくことが必要です。いま私が担当している小3クラスでは、「授業の受け方」そのもののレベルアップを夏期講習会の一つのテーマとして行っています。
「正しい授業の受け方」と言っても、難しいことではありません。その日の授業で教わったことは、その授業内で身につけて(覚えて)帰る、ただそれだけです。ただ、実はそれを意識して授業を受けている生徒は意外に少ないものです。まずはそこからお子様にお伝えいただきたいと思います。小学生にとって、家に帰ってからもう一度テキストやノートを見て、授業を振り返り、身についていないところを思い出して定着させるという「復習」とよばれる過程を完璧に行うことはなかなか難しいものです。授業を集中して聞き、その内容をノートにとることで復習し、身につける。家に帰ってからは、宿題となっている問題を解くことで、教わった内容を再確認する。そんな学習スタイルの方がうまくいきます。
早稲田アカデミーの授業では、講師が解説をしながらホワイトボードに書いているときは鉛筆を持たない、というルールになっています。集中して聞くことでまずはしっかりと授業内容を頭の中に入れるように指導しているわけです。次に「はい、書きなさい!」と指示をしてノートをとらせます。このノートをとっているときの生徒の様子から、我々は生徒一人ひとりの理解度を確認しています。頻繁に顔を上げながら、一字一字ていねいに書いている生徒がいます。こういった生徒はノートを丁寧に書くことはできているのですが、しっかりと頭に内容が入っていないことが多くあります。逆にホワイトボードをじっと見て、一気にある程度書き切ってしまう生徒がいます。頭の中に入れてから書いているので、それがそのまま「復習」になるので定着度も高くなります。
さらにここに関しては、教授法のノウハウがいくつかあります。たとえば非常に重要なことを教える場合、あえて全てを黒字で書いて、生徒に写させたあとで、赤や青のペンで重要なところをチェックさせていく、という方法があります。まず聞くことで内容を頭の中に入れ、次に自分で書くことで「復習」し、もう一度重要なところに色を付けることでさらにもう一段階を演出するわけです。
もしご家庭でノートを利用した復習をされる場合は、お子様のノートを預かって、書かれている内容を口頭で確認していくのがよいでしょう。たとえば、次のように書かれているノートがあったとします。
『主語によくつく言葉→(は・が・も・こそ・さえ・だって)』
『主語にはつかない言葉→(を・に・の・て)』
この場合は、「主語によくつく言葉はなんだっけ?」と聞けばよいわけです。よろしければお試しください。
冒頭に書かせていただきましたように、8月に入ると夏期合宿がスタートいたします。私は7泊8日で志賀高原に行くことになっています。早稲田アカデミー各校舎も夏期休業期間に入ってしまいますので、このブログもその間はお休みさせていただきますので、ご了承ください。次回は8月1日(金)に掲載させていただきますが、その次は夏期合宿明けの8月20日(水)から再開となります。合宿の様子なども書かせていただく予定でおりますので、楽しみにお待ちください。
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