四つ葉cafe 福田貴一 中学受験をお考えの小学生3・4年生のお子様をお持ちの保護者の方のためのブログ

『母集団によって異なる偏差値』

2014.09.05

明日からYT教室がスタートします。この2学期からYT教室を受講される方も多くいらっしゃると思いますので、今回は偏差値について書かせていただきます。


保護者の方に知っていただきたいことは、偏差値が母集団によって変化するということです。偏差値は、テストを受験した母集団の平均値が50になります。


例えば大学入試の模試では、全国の高校3年生と浪人生が母集団となります。その平均値が偏差値50ということになるわけです。ですから、首都圏にある難関大学の合格ラインは偏差値60以上に並びます。保護者の皆様が持つ偏差値の感覚は、こちらの数値に近いのではないでしょうか。さらに、この大学入試の偏差値は、母集団が大きく、レベル差も大きいので、個々の生徒の偏差値は、模試によってそれほど大きく変化しません。そのため、偏差値というのは個人固有の成績のように思われているケースもあります。


しかし中学入試の場合、その母集団は主に首都圏の中学校を受験する生徒です。よって小6生が受ける大きな模試でも、受験者数は2万人程度です。そのため、偏差値が持つ意味は、大学入試のものとは変わってきます。


今、私の手元にある資料では、下記のような数値になっています。


早稲田大学〔法〕66   早稲田大学高等学院中 62
中央大学〔法〕61中央大学付属中52
明治大学〔法〕61明大明治中62
明大中野中54
法政大学〔法〕59法政大学中54
日本大学〔法〕56日本大学中47

小6が受験する大きなテストより母集団が小さく、レベル差が小さい小4YT教室の週テストにおいては、ひとつの問題のできによって、偏差値は大きく変動します。そのため同じお子様でも、週によって偏差値が10以上違うということも起こり得るわけです。


このように考えていただければ、週例テストの偏差値はひとつの目安に過ぎないことがお分かりいただけると思います。特に小学校3・4年生時の偏差値は、その段階でのお子様の体調面や精神状態により、大きく変化するものです。よく言われるように、目先の成績の変化には一喜一憂せずに、お子様を励ましていただくのがよいかと思います。

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