四つ葉cafe 福田貴一 中学受験をお考えの小学生3・4年生のお子様をお持ちの保護者の方のためのブログ

『クローバーセミナー』

2014.11.19

本日の午前中、今年度第4回目となる『クローバーセミナー』を、文京シビックホールにて実施させていただきました。お越しいただいた皆様、本当にありがとうございました。毎回、『クローバーセミナー』後のブログ記事は、簡単にセミナーの内容をご紹介しておりますので、今回も書かせていただきます。


今回は『中学受験における親の関わり方、「○」と「×」』と題して、「学習の仕方」「子どもとの関わり方」「家庭環境」といったことに関しての、「○」と「×」を私の経験をもとにお話しさせていただきました。今回は、その中でも「ご家庭における子どもとの関わり方」について、大切なポイントを二つほど抜粋して触れていきます。



①「教える力」<「質問する力」
簡単に申し上げれば、保護者の皆様には、「お子様に教える」ことよりも、「お子様に質問して、その考えを聞いてあげる」ことに注力していただきたいということです。「こう解くのよ」「こう解きなさい」という指示をしてしまうと、お子様は自分で考えることをせずに、解くための作業が中心になってしまいます。まずは、お子様が自分で考えたことをしっかりと引きだしてあげるようにしてください。以前、臨床心理学の本を読んだときに、「ノン・ディレクティブ(非指示)・カウンセリング」という手法があるということを知りました。ちょうど、それと同じような方法です。感情に共感し、受容することで、本来人間が持っている成長力を伸ばしていくというような手法だったのですが、お子様の精神的な成長を促していくのにも効果的だと思います。


さらに、質問をするときには、お父様・お母様の「決まった問いかけ」「決め台詞」のようなものを作っておくと効果的です。お勧めしているのは、「聞かれていることはなに?」「なにを答えればいいのかな?」という問いかけです。お子様が「難しい」と感じている問題は、お子様が「正解」、つまり問われているゴールへの道筋が見えていないことが多いようです。まずは、「ゴール」をしっかりと意識させることで、そこへの道筋が見えてくるはずです。


②「褒める」<「評価する」
よく「褒めて伸ばす」と言われます。私も保護者会などで、よくお話しています。小学生のお子様を伸ばすためには、絶対に必要な方法です。ただ、「褒める」というのはなかなか難しいことですので、少し詳しくセミナーでも触れさせていただきました。


「褒める」という行為には二つの方法があります。前回のセミナーで触れた「自己肯定感」を育てるためには、特別な意味がなくても、全人格的に「褒める」ことも必要です。「あなたは大丈夫」「きっとやればできるからね」「信じている」というように、お子様の全人格的な存在を認めてあげるのが、ひとつ目の「褒める」です。


一方で、具体的に「褒める」場合は、「評価して認める」という方法をとることをお勧めします。テスト結果などがよかった場合、単に「がんばったね」「よかったね」ではなく、そこに至るまでの行動と結果を評価してあげれば、それがそのまま「褒める」ことにつながるわけです。「今週は木曜日にきちんと漢字と知識の勉強ができていたから、この問題が満点だったね」というような評価の仕方です。直接的な褒め言葉を使っているわけではありませんが、お子様にとってはとてもうれしく感じる言葉のはずです。


逆に「叱る」場合についても、結果の点数について感情的に「ダメじゃない!次こそがんばるのよ」という言葉をかけるのではなく、「今週はちょっとサボっていたから、ここを間違えちゃったね」というように「評価する」ことが「叱る」ことにもつながっていきます。


今年度の「クローバーセミナー」は今回で終了となります。ご参加いただく方も年々増え、本当にありがたく感じております。来春の入試が終わった時点では「中学入試報告会」なども予定されておりますし、新年度のセミナーなどでも、またお会いできることを楽しみにしています。

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