『中学入試が始まりました!』
2015.01.16
首都圏の中学入試が1月初旬からスタートしました。まずは茨城県、そして1月10日から埼玉県での入試が始まっています。すでにこれらの地域では、第一志望校の合格を手にし、進学先を決められた方もいることでしょう。この後は、1月20日から千葉県、そして2月1日から東京都・神奈川県の学校で入試が行われます。
いまから4~5年前に新浦安校で担当していた生徒のことを思い出しました。その生徒は、1月初旬に「力試し」として受験した学校で残念ながら不合格となってしまいました。性格的にまず「合格」を勝ち取る方がよいタイプの生徒でしたので、保護者の方と相談し、ほぼ確実に「合格できる」レベルの学校を選びました。入試前日に激励電話をかけたときは、とても「余裕」がありました。受験当日に受験会場の前で激励の握手をしたのですが、そこでも余裕綽々という表情だったのを覚えています。しかし、結果は...。
思わぬ結果にお父様もお母様も、そして私も愕然としてしまいました。校舎で面談をし、入試問題をひとつひとつ解き直しをさせてみると、普段であれば確実に解けていた算数の問題で、まったく見当はずれな解き方をしていました。国語の文章もほとんど頭に入ってこなかったようです。ちょっと油断をしていたこともあるでしょうし、受験会場の雰囲気に巻き込まれて「浮かれて」もいたようです。
その学校の発表から、第一志望校の入試まで、約3週間ありました。その3週間で彼は大きく変わりました。それまでも授業以外の時間は自習室に来ていたのですが、まず、そこでの学習姿勢が変わりました。以前であれば、自習室にいてもすぐに「質問」とか「トイレ」とかで教室から出てきていたのが、まったく出てこなくなりました。黙々と志望校の過去問に取り組み、わからない問題に対しても真剣に向き合うようになりました。「もう少し考えてから質問にきなさい!」と私はよく注意していたのですが、それも必要なくなりました。
結果、1月入試で不合格だった学校よりも偏差値で20も上の、12月までの様子では「厳しい」と思われていた中学校の合格を勝ち取ってくれました。その後、校舎にお越しいただいたお父様もお母様も「1月に不合格になってから、あの子は変わりました。あの結果がなければ、いまこうして合格はできていなかったと思います」とおっしゃっていました。
「入試直前まで受験生は伸びる!成長する!」とよく言われます。
今回、書かせていただいた生徒の場合、少し幼いところがあるタイプだったのですが、1月入試がきっかけとなり、一気に精神的な成長時期を迎えたのだと思います。私の経験でも小6受験生は入試直前まで伸びていきます。受験生とは言っても12歳(もしくは11歳)の子どもですから、まだまだ成長過程にあります。大人と違って毎日が成長の連続なのです。
これから第一志望の受験を迎えられる受験生の方が多いと思いますが、ギリギリまであきらめることなく、最後まで伸び続けてほしいと願っています。受験生保護者の皆様も、最後の最後まで応援してあげてください。早稲田アカデミーも職員全員で受験生を応援してまいります。
今日は小学校3年生の授業を行うために吉祥寺校に行っていたのですが、自習室をのぞくと、小6受験生が自習していました。普段の担当講師が他の学年の授業中でしたので、質問を受けて、終わってから「もうすぐだね、がんばって!」と声をかけたら、ニコッと笑い返してくれました。あの笑顔が、2月に大きな喜びの笑顔になることを願って。
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