『基礎から学べる中学入試報告会のまとめ② ~塾の活用法~』
2015.03.11
前回に引き続き、3月6日に実施した『基礎から学べる中学入試報告会』の内容について、まとめさせていただきます。今回は、第3章でお話しした「塾の活用法」について。
下記の5点に分けてお話しさせていただきました。
①塾のことを知る
②低学年から塾に通わせることの意味
③テストの活用
④大手塾の進学情報
⑤親のスタンス
①の「塾のことを知る」というテーマに関しては、受験情報誌『サクセス12』の2015年3・4月号の私の記事(P90-P91)の中でも触れさせていただいております。簡単に申し上げれば、様々なスタイルの塾の中で、お子様のタイプや目的に合った塾を選ぶのがファーストステップ。そして塾を選んだら、より細かくその塾のことを調べて、不明な点があれば塾に聞いて確認し、よく理解したうえで塾を上手に活用していくのがセカンドステップ。そんな内容の話をさせていただきました。一口に中学受験塾、進学塾と言っても、様々なタイプのところがありますので、「預けていれば成績が上がる」とは考えずに、「お子様に合わせて(もしくはご家庭の方針に合わせて)うまく活用する」という意識を持ってください、ということをお伝えいたしました。
②では、低学年の子どもはその場の雰囲気や感情に左右された発言をすることが多いため、大きな方向性は親が決める必要があるというお話をしました。多くの子どもは「保守的」な考え方をするため、続けてきた習い事を「やめる」のを拒む場合が多くあります。新しいことを始めるために、今の習い事を「整理」しようとしてもどれもやめたがらないので、結局、毎日何かしらの予定が入っている、というようなケースもあるようです。お子様の気持ちを第一に考えるのも大切なことではありますが、大きな方向性に関しては、親が決めてお子様が納得するまで話をしてあげることが必要です。特に塾を選ぶ場合は、中学入試合格というゴールが決まっているわけですから、そこに照準を合わせてレールを敷いていかなければなりません。習い事が入っていない曜日に授業がある塾を選んだ結果、思っていたような指導が受けられなかったでは本末転倒です。
また、低学年からの塾通いは「かわいそう」なのか、という点に関してお話ししました。「友人と遊ぶ時間が減る」「家族との時間が減る」という点だけを考えると「かわいそう」という意見になってしまうでしょう。しかし、「学習」という点で考えると「かわいそう」ではありません。逆にスタートが遅い方が(高学年からのスタートの方が)「かわいそう」なのです。低学年の生徒は、塾での授業そのものを「つらく」感じることはほとんどありません。「楽しい」「おもしろい」と感じる時間の方が恐らく多いはずです。新しいことを学ぶ喜び、発見する喜び、理解する喜び、そんな気持ちを低学年の間に経験しておけば、高学年になって学習内容が難しくなったとしても乗り越えられるものです。
- 2017.07.07 『この夏を成功させる5つの方法 ~第2回クローバーセミナーより~』
- 2017.07.05 『夏をなめるな。』
- 2017.06.30 「国語の学習に関して③ ~記述力・表現力~」
- 2017.06.28 「国語の学習に関して② ~読解力とは~」