四つ葉cafe 福田貴一 中学受験をお考えの小学生3・4年生のお子様をお持ちの保護者の方のためのブログ

「お子様のやる気を損なわないために、『うまく叱る』」

2015.05.08

ゴールデンウィークが終わりました。皆様はどのようにお過ごしになられましたか。


さて、今回は「叱る」ということについて。


最近の子どもは「叱られることに弱い」、と聞いたことがあります。もちろん誰しも叱られるのは嫌なはずです。逆に「叱られたくない」と思うことで、物事に一生懸命取り組むこともあるでしょうから、「叱られたくない・よく思われたい」という気持ちは、向上していくための一つのモチベーションにもなります。


生活をしている中で、お子様を叱らなければならないときもあるはずです。その際、親子の間ですから、ある程度感情的になってしまうこともあるのではないでしょうか。それはそれで私はよいと思っています。叱られたことで、お子様の気持ちが落ちこむかもしれません。しかし、まったく叱られずに育つより、悪いことは悪いとしっかりと教わって育った方がよいはずです。


ただ、頭の片隅に留めておいていただきたいのが、その叱り方です。「悪いこと」をしてしまったときには、もしくは「やらなければならないこと」をまったくしなかったときには、頭ごなしに叱っても問題ありません。一方で、お子様が「良かれと思ってしたけれどうまくいかなかった時」、「やるべきことをやったけれど中途半端であった時」などは、頭ごなしに叱ってしまうと、お子様は落ち込むだけではなく、大きく否定されてしまったような気持ちになり、次に影響が出てしまうことがあります。


たとえば、漢字テストがあるのはわかっているのに、まったく練習していかずに0点だった時、このときは強く叱らなければなりません。しかし、漢字テストの範囲を間違えて練習していき、結果として0点だった時などは、頭ごなしに叱るのはよくありません。「漢字テストの練習をしていかなければならない」という気持ちはそこにあったわけですので、0点だったことを叱られると、すべてを否定されてしまったようにお子様は感じてしまいます。もちろん0点という結果については、よくないという評価をしなければなりません。


さて、ここからがポイントです。練習範囲を間違えて0点だったとき、どのように叱るのが効果的なのでしょうか。


①まず「0点であったこと(範囲をちゃんと聞いてこなかったこと)を叱る」、次に「間違えてはいたけれど漢字の練習をしていたことは評価する」。


②まず「範囲を間違えていたとはいえ、練習をしていたことを評価する」、次に「0点であったこと(範囲を間違えてしまったこと)を注意する」。


どのような叱り方がよいかは、お子様の性格や状況にもよりますので、一概には言えませんが、私は②をお勧めしています。お子様の気持ち(叱られる側の気持ち)に立った場合、初めに否定されてしまうと、「すべて」を否定されてしまったように感じるはずです。その後でフォローするかのように褒められても、そこは「付け足し」程度にしかとらえられないはずです。「すべて」が否定されたように感じ始めると、お子様はおどおどしたり、自分からは行動をとらなくなったり、言い訳ばかりを探すようになったりもします。


以前にも書かせていただきましたが、お子様の「叱り方・ほめ方」には決まった方法はありません。ただ、ひとつ申し上げられるとすれば、お子様の気持ちを考えて「叱る・ほめる」のが効果的だということです。「きっと叱られるだろうな」と思っているときに、タイムリーに叱られれば、それは納得がいきますし、次にもつながっていくものです。

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