四つ葉cafe 福田貴一 中学受験をお考えの小学生3・4年生のお子様をお持ちの保護者の方のためのブログ

『全国統一小学生テストへ向けて』

2015.06.05

いよいよ、次の日曜日(6/7)に「全国統一小学生テスト」が実施されます。早稲田アカデミー各校舎でも、塾生はもちろん、普段早稲田アカデミーにお通いでない方にも多数お申込みをいただいているため、テスト当日に向けて万全の準備を進めているところです。


今日の天気予報では、当日の関東地方の天候は「晴時々曇」となっています。昨年は「夏日」となり、非常に暑い中でのテストとなりました。また以前には、梅雨時の大雨で会場に向かうのにも苦労するような年もありました。今年はそういった天候面での不安はなさそうですので、身体的にも精神的にも、万全の状態でテストに向かうことができるように、ご家庭でも励ましてあげてください。


さて、「全国統一小学生テスト」は、公立の小学校で行われているテストとは異なり、満点を取るのは非常に難しいです。単なる「知識」や「処理能力(正確性・スピード)」が試される問題だけではなく、「思考力・発想力・応用力」といった力が要求される問題も多く出題されているので、難度が高くなるのです。例年、テスト終了後、「習っていない問題が出た」と言うお子様がいます。「習っていない」というよりも、「いままで経験したことがない」というのが正しいのですが、「見たことがない⇒知らない⇒習っていない」という表現になってしまうようです。算数を例にとると、計算方法などは各学年の学習指導要領で習っている範囲から(原則として)出題されています。その点から言えば「習っている」はずの問題なのです。しかし、「初めて見る問題をその場で考えて解く」という経験をしたことがないお子様にとっては、苦戦する可能性もあるのです。


そんな「見たことがない問題」も出題されますので、お子様には「難しいと思った問題は後回しにして、できる問題から解きなさい」というアドバイスを、テスト前にしておいていただくのがよいでしょう。全体として、一般的な小学生にとっては問題量も多く感じられるはずです。時間内に「いまの力」を100%発揮するためにも、途中でつまずいてしまって、できるはずの問題に手が付けられなかった、ということのないようにしてあげることが大切です。


また、算数では問題文が公立の小学校の教科書と比較をすると「長く」なっています。特に小3・小4のお子様の場合、「問題文を読んで理解する」というところでつまずいてしまうこともあるようです。「問題をしっかり読んで、図を書いて整理してみよう」というようなアドバイスも効果的です。たとえば「1から9までの数字を書いたカードが1枚ずつあります」という問題では、実際にカード(四角)を9枚書いてみるわけです。


さて、実は「全国統一小学生テスト」で出題されるような「見たことや経験したことがない」という問題に対して、投げ出さずにしっかりと考えられるようになることは、これから先のお子様の将来にとって非常に大切だと考えています。本に書いてあることや誰かに習ったことを、理解して、自分でもできるようになるということは学習の基本であり、大切なことであるのは間違いありません。しかしそれだけでは、それ以上のことはできるようにはなりません。より多様化し、専門性が高くなっている現代社会の中において、小さくは大学での学びや研究の中で、大きくはその後の社会人としての生活の中で、直面する問題を自分で解決し、次の一歩を踏み出すことが必要になります。「習っていないからできない」と思考を止めてしまうのではなく、「教わったことはないけれど、これまでに身に付けたことを総動員し、さらに自分で考えて、自分なりの答えを出す」という姿勢を、小学生の間に身に付けることが重要なのです。

四谷大塚が「全国の子どもたちに勉強するきっかけを与え、未来のリーダーを発掘する」という目的を持って「全国統一小学生テスト」を実施し、単なる「知識・処理力」を試すだけにとどまらない問題を作成しているのは、上記のような意図があるのだとお考えください。


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