四つ葉cafe 福田貴一 中学受験をお考えの小学生3・4年生のお子様をお持ちの保護者の方のためのブログ

『新学年を迎える前に② ~字の書き方、ノートの書き方~』

2016.01.27

前回は、生活習慣という側面で書かせていただきました。そこで今回は学習面について。とは言っても、内容の話ではなく、学習の仕方についてです。


学年が切り替わるタイミングで、「字の書き方」と「ノートの書き方」のレベルアップに関してお話しさせていただくことがあります。まず、「字の書き方」については、二つのポイントをご紹介しています。一つは筆記具を見直すこと。もう一つは、実際に書かれた字をしっかりと見せてあげることです。


薄く流れているような字を書く生徒がいます。その場合、筆圧が弱いことが要因の一つと考えられるため、筆記具を変えることで改善されることがあります。鉛筆の芯が硬すぎて薄い字しか書けないような場合は、柔らかい芯(Bまたは2B)を使うことで字が濃くなり、トメ・ハネもしっかりしてくるはずです。また逆に、より硬い芯を使わせることで、筆圧を強くした方が効果的な場合もあります。お子様の状況をご覧いただいた上で、お考え下さい。


また、最近の子どもたちが「実際に手で書かれた字」を見る機会が減ってきていることも、きちんと字が書けない要因ともいわれています。確かに、以前と比べると、パソコンの普及により、子どもたちは手書きの文字を見る機会が減っているような気がします。ですからお母様やお父様が書かれた字を見せてあげることも、お子様がしっかりとした字を書くための助けになると思われます。たとえば、宿題ノートをチェックするときにひと言書き添えてあげるなどでもよいでしょう。私の担当していた生徒でも、お母様とそっくりな字を書いている生徒がいました。


次にノートの書き方ですが、まずは算数のノートからはじめるとよいでしょう。ノートには二つの使い方があります。一つは「先生の板書を写すノート」、もう一つは「自分で解くためのノート」です。ここで取り上げたいのは、「自分で解くためのノート」の方です。「板書を写すノート」は書かれていることをそのまま書けばよいので、それほど難しいものではありません。一方で、算数の「宿題ノート」など、「自分で解くためのノート」はつくり方をしっかりと教えてあげる必要があります。私は、小学校4年生の算数の授業を担当する場合、初回の授業で算数のノートのつくり方・書き方を教えるようにしています。「日付・単元名・テキストページ」などをしっかりと書く、「計算(筆算)欄」をつくる、式や図を書く...、そんな風に指導しています。


小3までは、頭の中だけや、テキストの余白にチョコチョコと計算することで答えを出せる問題もありますが、小4の後半以降になってくると、解答までの過程が複雑になってくるため、段階をいくつか踏まないと正解にはたどりつけない問題が多くなってきます。そこで、その過程をしっかりとノートに書き込むことが必要になるのです。そのための準備として何をすればよいかを、小4のスタート時点で教え、トレーニングをさせていくわけです。このノートの書き方がしっかり定着していくと、単に解くだけではなく、間違ったものを見直すためにも活用できるようになります。


一方で、「計算欄」をつくったり、「式や図」を書いたりするようにしていくと、単元や問題によってはノートに空白が多くなる場合があります。ノートを「ぜいたくに使う」ようなイメージです。しかし、小学生の場合、「ノートをぜいたくに使う」ことを嫌がるお子様がいらっしゃいます。ノートには問題の解答しか書かないようなタイプのお子様です。この点に関しては、ご家庭でもお話しいただき、ご指導いただければと思います。

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