『基礎から学べる中学入試報告会①』
2016.03.11
本日の午前中、渋谷区文化総合センター大和田さくらホールにて、『基礎から学べる中学入試報告会』を実施しました。天候には恵まれませんでしたが、多くの皆様にお越しいただき、本当にありがとうございます。昨年の会と比べて100名以上も多く、満席とまではいきませんでしたが、2階席も7割方埋まっている状況でした。早稲田アカデミーの通常の『中学入試報告会』は、「入試概況」と「科目」ごとの講演者がおりますので、5~6名でお話しさせていただいています。しかし、今回は私一人で90分間ですので、やはり少し緊張しました。
本日の報告会の様子
アンケートに目を通させていただいたところ、全体としてはご満足いただけたようで、安堵しております。毎年この時期に、「基礎から学べる」と題して講演会を実施させていただいてはいるのですが、実は毎年なにをお話しするべきか、とても悩みます。「中学入試の基礎」と一口で言ってもそれはお聞きになる方によってそれぞれ違うはずです。まだ中学入試そのものをどうしようかと考えている方もいらっしゃるでしょうし、すでに中学入試をするために通塾を始めている方もいらっしゃるでしょう。さらに、上のお子様で中学入試は経験されているという方もいらっしゃるはずです。今回は「中学入試についてある程度の知識はある」という方を主対象として、「低学年から受験校を考える」「低学年時の学習で留意するべきこと」というようなイメージで内容を組み立てさせていただきました。本日のブログでは、お越しいただいた方への「復習」として、もしくはご参加いただけなかった方へは報告会のダイジェクトという意味で、内容について簡単に触れさせていただきます。
①「中学入試は情報戦」
具体的には「首都圏全体の中学受験率」「出願パターンと受験校数」「中学校の人気に影響するもの」というような内容から、中学入試における情報の必要性についてお話しいたしました。中学入試における保護者の方の大きな役割のひとつに、「しっかりとした情報を得て、受験校を考える」ということがあります。場合によっては受験校だけではなく、学習の仕方も情報に左右される部分も出てきます。もちろん、進学塾に通われていれば、そこからお子様に必要な情報の多くは伝えられると思います。ただ、進学塾に任せきるのではなく、保護者の皆様もお子様の将来に影響する情報に関しては、ぜひ興味を持っていただきたいと思います、というお話をさせていただきました。
②「その先を見据えた中学入試」
「中学受験はゴールではない」ということはよく言われますし、保護者の皆様もその点についてはお分かりいただいていると思います。ただ、いざ中学受験へ向けた道をわが子が歩み始めると、どうしても「合格することが全て」という意識になってしまいがちです。受験学年になって最終的な受験パターンを考え始めるときに、「どのような中学・高校生活を送ってもらいたいのか」という本来の視点から外れて、「どの学校ならば合格できるだろうか」というような学校選びをしてしまうというのは、その典型でしょう。
現在、小学校1年生~小学校4年生のお子様方が社会で活躍するようになる20年後、30年後に世界や日本がどのようになっているのかを想像するのはなかなか難しいことです。ただ、現在とは大きく変化していることだけは間違いないと私は考えます(会の中では、私が昔なりたかった電車の改札の切符切りがいまでは全て自動改札に切り替わっている、といったことも少し触れさせていただきました)。そんな大きな変化が予測される中で、お子様に「どのような大人になってほしいと思うのか」、それが将来を考える大きなきっかけであり、そこからスタートする形で中学入試への取り組みもお考えください、というのがテーマでした。そういった視点から、低学年での学習への取り組み方、保護者の方のお子様への接し方として、以下のようなポイントでお話しさせていただきました。
「入試で試される『学力』は次のステージで『学ぶための力』」
「たくさん『失敗』をした子どもほど『成功』に近づく」
「目標は『半歩先』に設定」
「子どもに対する評価は『相対評価』ではなく『絶対評価』で」
今回は、前半の2つの項目だけをご紹介させていただきました。後半の「いまがどこにつながっていくのか」と「机上だけでは対応できない中学入試」の2点に関しましては、次回(3/16)のブログにてご紹介させていただきます。
- 2017.07.07 『この夏を成功させる5つの方法 ~第2回クローバーセミナーより~』
- 2017.07.05 『夏をなめるな。』
- 2017.06.30 「国語の学習に関して③ ~記述力・表現力~」
- 2017.06.28 「国語の学習に関して② ~読解力とは~」