「顔」
2016.03.23
先日、校舎で三者面談を実施したときの話です。お母様とお子様がエレベーターでお帰りになる際に、お子様に「そういえばメガネかえたんだね、似合っているよ」とお声をかけました。お母様は少し驚かれて、「メガネをかえたことまでわかるんですね」とおっしゃったのですが、「もちろん!毎日ではありませんけれど見ていますから...」とお答えしました。
私に限らず、塾の講師というのはお子様の顔をよく見ています。さすがにスニーカーが新しくなっていても気がつくことは少ないですが、髪型がかわったり、メガネがかわったりすればすぐにわかります。
こんなこともありました。まだ入塾して間もない、性格が大人しめで口数も少ない女の子がいました。ある日、授業前に私が校舎の前にいたところ、その子が登塾してきました。普段よりもにこやかで、何か言いたそうな表情で近づいてきたので、「どうしたの?何かうれしそうだね」と声をかけてみたところ、「誕生日なの、今日」と教えてくれました。「そうなんだ!おめでとう!プレゼントは何をもらったの?」というような言葉を2つ3つ交わしました。それ以来、彼女の授業に参加する姿勢が少し変わったような気がします。性格はすぐに変わるものではないですから、一気に積極的になったわけではありませんが、授業中の笑顔が増え、手が挙がる回数も増えてきました。
表情を見て注意の仕方やほめ方をかえることもあります。わかりやすい例を挙げさせていただくと、漢字テストで90点だった生徒が二人いたとします。一人は悔しそうな表情を、もう一人は嬉しそうな表情をしています。当然、そこでの声のかけ方はかわってきます。また、合格ラインを決めた小テストを受験してもらったときも同様です。たとえば、前回は合格点が取れていた生徒や、本来であれば十分合格点がとれる力を持っている生徒が、合格点に達することなく平然とした表情をしているときには、厳しめに注意をする場合もあります。
お子様と接する上で、顔をよく見るというのは本当に大切なことだと思います。ご家庭では、もちろん我々以上にお子様の表情には気をつかわれていることと思いますが、もう一度よく見ていただけると、何か気が付かれることもあるかもしれません。
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