『小学校の卒業式と春休み』
2016.03.25
私が勤務している錦糸町校近隣の公立小学校では、昨日と本日、卒業式が行われていたようです。塾生として通ってきてくれていた生徒たちも、きっと明るい笑顔と、少しの涙で次のステージへと巣立っていったことと思います。
卒業式で思い出したのが、ある卒塾生のお母様のお話です。お嬢様が中学受験に挑んだのですが、なかなかうまく実力を発揮できずに、第三志望の学校へ進学が決まっていました。満面の笑顔で入試を終えたわけではなかったので、正直、お子様のなかに後悔の気持ちや納得できない思いもあったそうです。そして迎えた卒業式。そこでのお子様の姿や表情を見た瞬間に、ネガティブな気持ちは全て吹っ切れたそうです。中学受験を経験したことで、お子様が本当に逞しく成長したと感じられたからだとおっしゃっていました。そのお話を伺って「確かにそうかもしれない」と思いました。
人は、何か大きな出来事をきっかけに、変わったり、成長したりすることがあります。自分と家族の思いを背負って、自分の未来を決める試験に臨むこと、それだけでも12歳の少年少女にとっては大きな試練でしょう。そして最後に、合格もしくは不合格という結果で返ってくる、それを真正面から受け止める際、どちらの結果であったとしても気持は大きく揺れ動くはずです。また、自分の結果だけではなく、目標に向かって同じように努力をしてきた仲間たちのそれぞれの結果を受け止めることも...。
そのような経験が、子どもたちをすこしずつ成長させたはずです。お母様は『なんとなくそう見えただけかもしれないんですけどね...』、とおっしゃっていましたが、きっと見間違いではないと思います。そして『中学入試をさせるという選択をしてよかった』というお言葉もうれしかったです。そのお母様のお言葉を思い出しながら、今年錦糸町校を卒塾していった生徒たちのことを思い浮かべると、一人ひとり間違いなく成長してくれたと言えます。
さて、もうすぐ4月新学期、小学校でも学年がひとつ上がります。このタイミングで「精神的な成長」を促すようにご家庭でも働きかけてください。小3から小4へ、ただ呼び方が変わるだけではなく、ひとつ成長するんだ、とお子様自身が思えるように話していただくとよいでしょう。
いろいろなところでお話ししていますが、中学受験を左右するファクターのひとつに「精神的な成長」があります。ただ、精神的な成長を促すのはなかなか難しいことなのです。しかし、小学校6年生の卒業式を見たり、学年がひとつ上がったりするタイミングでは、お子様方は大きな刺激を受けていますので、うまく働きかけることで成長を促すことができるはずです。
早稲田アカデミーではいよいよ春期講習会が始まります(地域によっては本日から始まっているところもあるはずです)。新学年になってからの二か月分の復習をしっかりして、新学期を迎えられるように指導してまいります。
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