「全国統一小学生テスト!」
2016.06.03
いよいよ明後日の日曜日に『全国統一小学生テスト』が行われます。小学生の子どもたちにとっては、運動会などと同じように、イベントを迎えるときの「ワクワク感」があるようです。テレビCMなどの影響もあるのでしょうが、普段とは違うテストということで、少し特別なもののように感じているのだと思います。
大きなテストをひとつの「イベント」ととらえて心待ちにしているような生徒は、テストで実力が発揮できるようになります。いわゆる「本番に強い」タイプです。詳しい内容は別の機会に譲りますが、入試で合格を勝ち取る子どもは、私の経験ではこのタイプが多いのです。
お子様がテストを好きになるためには、周りの大人(保護者や先生)からのさまざまな働きかけが必要です。まずはテストが終わった直後に、がんばって受けたことそのものを評価し、褒めてあげることが大切です。できれば、ちょっとしたことでもかまいませんから、ご褒美があるとよいかもしれません。『全国統一小学生テスト』が終わったあとに、ご家族でお食事をしたり、お出かけをしたりという予定を入れておくのもよいでしょう。「テストが終わったら楽しいことが待っている」...そんな思いがテストに対しての取り組み姿勢にも影響してくるものです。
さて、今回の『全国統一小学生テスト』では、お子様がテストを受験している間に、各校舎で『父母会(保護者対象セミナー)』を実施させていただきます。内容は校舎によって若干異なる場合もありますが、概ね小1~小3生対象の「先取り・反復学習では育たない『算数脳』の育て方」、小4生対象の「2024年からの大学入試改革」をテーマにお話しさせていただく予定です。
「算数脳」と聞くと、理系の頭脳を育てるようなイメージをお持ちになるかもしれません。しかし、決してそうではないのです。算数の問題を解くときには、脳の中の複数の箇所を使うそうです。少し難しいパズルに取り組むように、算数の問題を楽しみながら真剣に考えることで、脳の中を「つなぐ」トレーニングになるのです。試行錯誤しながら算数の問題に取り組み、脳の中を「つなぐ」経験によって、法則にとらわれずに多角的に物事を考えることができる「算数脳」が育まれていく。そしてそれは算数や数学に限らず、全ての科目の学習にも、さらには社会に出てからも役立つ頭脳となるはずです。
「24×25」の答えをすぐに出すことができるでしょうか。「暗算でやってごらん」と生徒に言うと、目をクリクリ動かしながら考え始めます。頭の中に筆算のイメージをつくっている生徒もいますし、机に指で計算を始める生徒もいます。「工夫して!」と言っても、何をどう工夫をすればよいかわからない生徒も多く...。「ヒントは『×25』!」で気が付く生徒が出てきます。
保護者の皆様もお気づきになられましたでしょうか。
「24×25=6×4×25=6×100=600」が正解です。人間は、どんなに筆算が丁寧にできても、正確さやスピードでは計算機やコンピュータにかないません。しかし、このような発想ができる頭脳は、機械には真似ができない部分だと思うのです。こういった頭脳をどのように育てていくか、そんなお話をさせていただく予定です。
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