「塾から帰ったらタブレットで...」
2017.04.21
「塾から帰ってくるとすぐにタブレットを手にして、夜遅くまで見ているようなんです」というお話をあるお母様からいただきました。ご相談ということではなく、お子様をお迎えに来られたときの単なる雑談だったのですが...。「一生懸命塾で頑張ってきたわけですから少しくらいはいいと思います。ただ、あまり寝るのが遅くなるのはよくないですね」、そんな風にお話しいたしました。
よくいただくご質問で「宿題が終わったらゲームをするか、ゲームをしてから宿題をするか」というものがあります。「ゲーム」の部分はそれぞれのお子様で変わるでしょう。「読書」だったり「テレビ」だったり...。
この質問への答えは、結論から申し上げれば、「宿題が終わったらゲーム」がよいと思います。ポイントはどちらの方が学習(宿題)に集中できるかという点です。
「ゲームをしてから宿題」という場合は、やりたいことをやった後なので勉強に集中できそうですが、小学生のお子様にとって、頭をすぐに切り替えるのはなかなか難しいことなのです。特に小3~小4くらいの学年では。「お腹が減ってしまったのでご飯を食べてから」というのであれば、まだわかる気はします。ある程度、お腹がふくれれば、それで食欲は満たされるわけですので。ところが、ゲームの場合はある程度やったからそれで満足、とはなかなかいきません。まだ、やり続けたい気持ちがお子様の中に残ってしまうからです。『もういい加減にして宿題やりなさい!』『あともうちょっと...』というような会話が聞こえてきそうな気がします。無理やり宿題をやり始めたとしても、頭の中にはゲームのことがまだ残っていて目の前の宿題に集中し切れない、そんな状態になることが想像できます。
「宿題が終わったらゲーム」の場合は、ゲームをやるためにお子様はがんばって宿題を終わらせてしまおうとするでしょう。その点では宿題に集中して取り組むことができるはずです。一方でお母様が心配されているのは、ゲームをやりたくて急ぐあまり、学習内容が「適当に」「雑に」なってしまうのでは、ということだと思います。ここは中身をチェックすることで解決ができるはずです。字が雑になっていたり、計算が適当になってしまっていたりするときは、やり直しをさせればよいわけです。それを継続していけば、お子様は必然と要求されるレベルまで一度でやろうとするようになるはずです。もし、お母様の言うことを聞かないようであれば、塾の先生にご相談ください。「宿題はもっと丁寧にやってきなさい」と担当講師からお伝えすることも効果があります。
小学校3~4年生で身に付けさせたいのは、学習時間を長くとることではありません。ダラダラと集中していない時間が続くような学習は一番避けなければなりません。時間単位の学習密度を上げること、短時間で集中して学習を行うことが大切なのです。そのためにも、「宿題が終わったら...」という形でご指導いただくことをお勧めします。以前にも書かせていただきましたが、家庭学習計画は時間ではなく中身で決めておいて、その内容が終わってお母様からのOKが出たらその日の学習は終了、というスタイルがお子様のモチベーションを高めるためにも、集中力を付けるためにも有効だと思います。
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