『1月最終週 ~胸を張って、前を向いて~』
2021.01.29
何年か前の記事で、「1月31日は『大晦日』のような気分になる」と書かせていただいた覚えがあります。進学塾では2月から新学年に切り替わりますし、何よりも2月1日に首都圏の多くの中学校で入学試験が行われることから、「特別な想い」で過ごす1日になるわけです。
この時期にご質問いただくことの中に「第一志望校の受験の前日はどのように過ごせばよいか」というものがあります。「正解」があるものではないのですが、私は以下のようなポイントをお答えさせていただいています。
・入試前日まで、入試直前まで、「伸び続ける」のだから、前日もしっかりと勉強を ・新しいことに取り組むよりも、使い慣れたテキストや教材で ・入試過去問や直前期のテストで間違えた問題の解き直しも効果的 ・緊張したり、不安になったりしないように。リラックスできる生活を ・食事と睡眠はいつも通りに。しっかりと ・不安を感じたら、塾の先生に電話をするのもよい ・自分の好きな音楽を聴いて、リラックス
受験生の過ごし方としては、上記のようなものが一般的でしょうか。特別なことをするよりも、いつもと同じように「平常心」で過ごすのがよいと思います。もちろん、お子様のタイプや性格によっても異なりますので、場合によっては「リラックスさせる」よりも「気合を入れ直す」という手法をとる場合もありますが……。
さて、受験生は「いつも通り」がよいと思うのですが、受験生の保護者の皆様は「入試前日」はいろいろとやっておくべきことがあります。まずは「入試要項」の再確認をお願いします。出願の仕方などはしっかりと読み込まれたと思うのですが、試験当日の留意点などは、さらっと読んだだけという方もいらっしゃるかもしれません。当日の持ち物などについては、かなり細かく記載がある学校もありますので、もう一度確認していただくことをおすすめします。さらに今年は「新型コロナウイルス感染症」や「緊急事態宣言」の影響で、直前に「入試日の変更」が行われている学校が多くあります。受験校のHPや受験校からのメールなどを、再度確認しておいていただければと思います。
その他のポイントをいくつか挙げさせていただきます。
・受験会場までの交通機関の確認を ・受験番号をどこかに写しておく ・合格発表後の動きのシミュレート(入学手続き日程や方法の確認) ・万が一の不測の事態が起きた場合(交通機関の遅延・悪天候など)の対処法の確認
現時点の予報では、2月1日から3日まで、雨や雪にはならないようなので、ホッとしているのですが、やはり服装なども気を付けた方がよいと思います。そして、一番大切なのは「お子様の様子」に注意を払っていただくということです。第一志望校の受験前日になれば、不安も緊張も高まってくるでしょう。「腫れ物にさわる」というような必要はないと思うのですが、精神的に追い込まれているような様子が見受けられれば、支えてあげてください。
昨日(1月28日)、私の勤務している武蔵小杉校で「中学入試に向けた激励会」を実施致しました。この時期ですので、Zoomも活用して、ソーシャルディスタンスも確保して、という激励会でした。そこで受験生たちに話した内容をご紹介しておきます。
「今年は入試当日に受験会場の前で『声をかけたり、握手をしたりして』激励をする入試応援は行えません。毎年、入試応援に行っていると『背中を丸めて猫背になって』受験会場に向かってくる人がいます。寒い時期だから仕方がないかもしれないけれど、できれば背筋を伸ばして、胸を張って、しっかりと前を向いて、受験会場に向かってください。いままで頑張ってきた自分に自信をもって胸を張る、そして前を向く……。目の前の問題にいままで自分がやってきたことをすべてぶつけてきてください。ただ、その時にも背中が丸まって猫背になってしまっていると、見える範囲が狭くなってしまうことがあります。しっかりと広い視点で問題を見て、問われていることや設問条件などを読み違えるという単純ミスなどしないように。いままで君たちが早稲田アカデミーでがんばってきた経験、そこで学んできたものは、君たちの中にちゃんと残っています。その自分に誇りと自信を持って、自分の手で自分の未来を勝ち取ってきてください!」
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