『やってみせ……』
2021.06.16
前回の記事で、「このブログを10年間続けてまいりました」ということを書かせていただきました。早稲田アカデミー内外から、「10年間、お疲れさまです」というメッセージをいただきました。本当にありがとうございます。なかには「最終稿かと思いましたが、まだ続けられるのですね」というコメントをくださった方もいらっしゃいます。今回から11年目に突入となりますが、授業を続けている限りは、このブログも継続していきたいと考えております。今後ともよろしくお願いいたします。
このブログに関して、「なにか参考にしているものはあるのですか?」という質問をいただくことがあります。たとえば、単語などについては調べることはありますが、内容そのもので参考にしているものはありません。以前にも書かせていただいたのですが、自分自身が、いままでの早稲田アカデミーにおける授業や指導の中で考えたことや、生徒を見ていて感じたこと、保護者の皆様から教えていただいたこと、そんな経験から書かせていただいております。
最近よく思い出すのが、山本五十六の言葉です。実は早稲田アカデミーの創業社長である須野田誠がよく引用していた言葉で、私の中では、山本五十六よりも「須野田塾長の言葉」という印象が強いのですが……。
やってみせ、言って聞かせて、させてみせ、ほめてやらねば、人は動かじ。 話し合い、耳を傾け、承認し、任せてやらねば、人は育たず。 やっている、姿を感謝で見守って、信頼せねば、人は実らず。
多くの方が耳にしたことがある言葉だと思います。軍人として部下を指導育成するときの言葉だと思うのですが、「育てる」という点においては、お子様の教育にも非常に参考になる言葉だと考えています。私も社内における立場上、「部下育成」という役割も持っており、そのときに思い出して反省することがあります。
「言って聞かせる」はどんな場面でもやることなのですが、「ほめる」「耳を傾ける」「承認する」「任せる」「信頼する」といった視点が欠如してしまうことがあるのです。部下に対しては、どうしても「上から教える」というスタイルになってしまいがちです。
ご家庭でお子様に接するときにも、ちょっと思い出してみていただくとよいのではないでしょうか。学習や勉強に対して「やってみせ」の部分は必要ないと思われるかもしれませんが、お父様やお母様がなにかに一生懸命取り組んでいる姿をお見せになるというように考えてみていただくとよいでしょう。そして、お子様が学習している姿勢を「ほめる」、お子様の話に「耳を傾ける」、お子様の考えを「承認して、任せる」。最後にお子様を「信頼」する……。
そんな中でお子様は「自分で動き」「育ち」「実る」、そんなイメージです。
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