四つ葉cafe 福田貴一中学受験をお考えの小学生3・4年生のお子様をお持ちの保護者の方のためのブログ

『競争心　～自分との競争～』

2022.04.27

ゴールデンウィーク明けに小４・小５では「公開組分けテスト」が行われます。毎年、連休明けに実施されるテストですので、それぞれのお子様で取り組み方などに対する差が生じることは多いようです。一方で、新学年になって二回目のテストですので、保護者の皆様としては成績結果がとても気になることでしょう。期待していた通りの結果が出る場合もありますが、そうならない場合も多くあります。２月・３月よりも学習内容がレベルアップしていますので、テストそのものの難度は上がりますし、相対評価である「偏差値」もなかなかすぐに上がるものではありません。また小学生の場合は、テスト受験時の体調や気持ちによっても結果は大きく変わってくるものです。特に今回は連休明けのテストですから……。連休中は「組分けテスト」へ向けて準備を進める時間をとっていただくのも大切ですが、２月の新学年開講から３カ月が過ぎて、精神的な疲れも出てきている時期ですので、勉強・学習から離れて楽しむ時間も必要だと思っています。

結果として、今回のテストに関しては、得点や偏差値（順位）という数字結果に一喜一憂するのではなく、できなかった問題の要因分析をして、次につなげていただければと思います。また、やはり生徒たちにとってもテスト結果は気になるものです。小３くらいまでは、他の生徒の成績よりも「お母さんやお父さんにほめてもらえるかどうか」が気になるのですが、小４以上になってくるとクラスの他の生徒の結果も気になってくるものです。「組分けテスト」の翌週の小４・小５授業では、授業が始まる前に生徒同士が「算数、何点だった？」という情報交換をやっている教室が多いようです。先生が教室に来ると、誰が何点だったかを全て教えてくれたり、「今回は〇〇に負けた、次は負けない」というような声も聞こえてきたり、と競争を楽しむような頼もしい雰囲気を感じることもあります。

お子様が伸びるためには、「競争心」を持つことも必要な要素のひとつです。早稲田アカデミーでは、「本気でやる子を育てる」という教育理念に基づく指導を行っているのですが、やる気を引き出すひとつの方法として「競争を楽しむ・楽しませる」という手法も使っています。もともと、子どもは競争することが好きなものです。競い合うことでやる気も生まれてきます。子どもたちが好きなゲームでもスポーツでも、そこに「競い合い」があるからこそ、子どもたちは真剣に取り組み、楽しんでいるのだと思います。

以前、このようなニュースを見たことがあります。競争するのはよくないことなので、運動会の徒競走でみんなが手をつないでゴールをするように変えた小学校（幼稚園）の話でした。道徳的なものとしてはひとつの考え方だと思います。「みんなで仲良く」ということに焦点をあてた指導なのであれば、私もよいと思います。しかし、それぞれの持つ能力を引き出し高めていくことを考えるのであれば、競争は競争として真剣に取り組ませることが必要だと考えます。

競争はライバルだけと行うわけではありません。実はより重要なのは「自分との競争」だと思います。過去の自分を意識して、そこを越えていこうと考えることは、成長のためのひとつの大きな要素です。タイムを競うスポーツなどにはよくあることだと思いますが、単純に順位を競うだけではなく、自分の記録を塗り替えることも、自分との競争のわかりやすい例でしょう。この自分との競争を楽しめるようになれば、お子様方は大きく成長できるようになるはずです。

さて、競争を楽しむためには、それができる環境を整えることが必要です。学習面であれば、教室の中に競い合えるライバルがいることも必要です。また、教室の中だけではないところに、目指すライバルがいるのもよいことだと思います。早稲田アカデミーでは、早稲アカオンライン上で「WinJr」という「塾内成績月報」を公開しています。毎回楽しみにしている生徒も多いようです。自分の名前を探すだけではなく、他校舎のよく名前が出ている「優秀生」を探している生徒もいるという話を聞きました。自分の知らない地名の校舎でもがんばっている生徒がいる、それだけでお子様にはひとつの「励み」となることでしょう。

そして、日曜日の特別クラス（小５「NNジュニア」）や、夏休みに実施を予定している「小４・小５夏期集中特訓」で、そこで見た校舎の生徒と出会うことで、さらなる「やる気」にもつながることと思います。

今週末から早稲田アカデミーでも連休期間とさせていただきます。それに伴い、このブログも「おやすみ」とさせていただきます。次回は５月１１日（水）に更新させていただく予定となっておりますので、よろしくお願い致します。