『ゴールデンウィーク』
2023.04.14
NHKのニュースでは「ゴールデンウィーク」という言葉が使われていないことをご存じですか。 俗にいう「雑学」的なネタですが、「ゴールデンウィーク」という言葉はもともと映画業界が作った言葉らしいのです。そして、NHKは受信料によって運営される公共放送なので、特定の業界の広告や宣伝につながる言葉を使ってはいけないために、別の言葉に言い換えられているという話を聞いたことがあります。
4月中旬くらいから、テレビでは「ゴールデンウィーク」に関するニュースや話題がいろいろと流されます。ちょうどいまくらいの時期からでしょうか。その話を聞いてから、「ほんとかな」と思ってNHKのニュースを見るようにしていました。たしかに、必ずと言ってよいほど「大型連休」「春の連休」などという言葉が使われていました。きっとマニュアルなどに書かれていて、かなり徹底されているのだろうと思ったくらいです。
余談ですが、「食べれる」「寝れる」「見れる」「起きれる」などの、俗にいう「ら抜き言葉」もNHKでは使われない(使ってはいけない)と言われていました。ただ、最近ではタレントや一般人のインタビューなどでは、普通に使われるようになっているようです。たとえば、ニュースでのインタビューなどで一般人の方が「最近は寒くなってきて、なかなか起きれないですね」というような言葉を言ったときには、そのまま流されているようです。ただ、字幕(テロップ)がつく場合には「起きられない」と表記されているのを見かけたことがあります。
話を「ゴールデンウィーク」に戻します。今回この記事を書くために調べてみたところ、たしかに「映画業界から発生した言葉」であるという記載もあるのですが、それ以外にも「連休をとることができない方からの意見(抵抗感)」という理由や、「外来語・カタカナ語はできるだけ避けたい」「長すぎて表記の際に困る」といった放送現場からの意見もあったようです。また、年によっては9日から10日といった「超大型連休」になることもあり、「ウィーク」という表現も的確ではないという考えもあって、「ゴールデンウィーク」という表現は避けられているということでした。
実はNHKには「放送文化研究所」という組織があります。放送全体に対するさまざまな研究をしている組織で、その研究結果がホームページで公開されています。私は数年前にこのホームページを見つけてから、よく見ているのですが、「さすがNHK」と思わされる内容がたくさん公開されています。今回の「ゴールデンウィーク」の話も参考にさせていただきました。特に私は「ことばの研究」というページをよく参考にしています。「つなぐ」と「つなげる」の違い、といった記事などは、そのまま国語の授業で使える内容でした。ご興味のある方は、ぜひご覧になってください。
さて、「大型連休」のご予定は決まっていらっしゃいますでしょうか。小4から小6の皆様は、連休が明けてすぐに「公開組分けテスト」が実施されますので、その準備をしようと考えている方もいらっしゃるでしょう。ただ、やはりせっかくの連休ですし、新型コロナウイルスによる行動制限も緩和されていますので、ご家族での時間を過ごしていただくのもよいと思います。塾での新学期が始まって3カ月が経過し、学習に対しての慣れも疲れも出始めている時期になりますから、「リフレッシュ」も意識してください。
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