四つ葉cafe 福田貴一 中学受験をお考えの小学生3・4年生のお子様をお持ちの保護者の方のためのブログ

『心の扉を開く②』

2023.05.12

前回の記事で「開かれたコミュニケーション」の重要性について書かせていただきました。その中で心理学用語ですが、「ラポール形成」について触れております。今回は、その続きを。


我々が授業をしていくときにも「ラポール形成」を意識することが大切だと書かせていただきましたが、早稲田アカデミーの「本気でやる子を育てる」という教育理念を実践していくためのポイントであるとも個人的には思っています。「心を固く閉ざしている」生徒に対して、講師がいくら「がんばれ」と言っても響かないでしょう。信頼関係が出来上がっていない講師が、「君ならこの学校を目指せるはずだ」と目標を高く持つように話しても、「本当かな」と思うだけで心からの「やる気」は生まれてこないはずです。「ラポール形成」という言葉を使うかどうかは別として、早稲田アカデミーにおける指導の根幹として、生徒の「やる気」を引き出すための「生徒への接し方」「信頼関係の構築」は非常に重要なものになっているわけです。


インターネットなどで「ラポール形成」と検索してみると、ビジネスシーンにおける手法を紹介しているページが多く見つかります。概ね以下の4つの手法が紹介されています。
①ミラーリング
②マッチング
③バックトラッキング
④キャリブレーション
これらの手法はほとんどが一対一のコミュニケーションを想定しているものではあるのですが、我々の授業の場面でも応用が利く方法だと思っています。ご興味のある方は調べていただければと思います。お子様とのコミュニケーションだけではなく、お仕事においても効果があるかもしれません。


上記の具体的な手法に至る前提として、「受容」「尊重」「共有・共感」という要素があるようです。ご家庭でのお子様とのコミュニケーションに関しては、これらを意識していただくとよいのではないでしょうか。親子の間ですし、具体的な手法を活用することまではしなくても、その前提となる条件だけで「開かれたコミュニケーション」はつくれると思っています。お子様の考えていることや心情を「受容」し、それを「尊重」して強く否定はせずに、「共有・共感」をすることで、お子様の「心」は開かれていくと思うのです。勉強や入試についての会話は、まずその状態から進めていかなければ、単なる「お説教」で終わってしまうのではないでしょうか。


この「信頼関係(=ラポール)」を構築するための最大の「共有」は、「感動の共有」だと言われています。「感動体験」を共有した関係においては、強い「絆」が生まれるそうです。「感動のメカニズム」については、ゴールデンウィーク前の記事にも書かせていただいたのですが、連休や夏休みなどにお子様と「感動」を共有していただくことが、この観点からも大切なことだと思うのです。


「勉強を好きにする」「成績を向上させる」ために必要なことはなんですか、というご質問の答えの一つとして「塾を好きになる」、とお答えすることがあります。担当している講師ももちろんなのですが、早稲田アカデミーという塾を好きになってくれることで、授業や質問の学習効果は大きく向上していくと思っています。夏休みに実施される「夏期集中特訓」「夏期合宿」では、単に学習内容を指導するだけではなく、お子様に「感動」を体験してもらうこともイメージしています。「授業がおもしろい」「わかりやすい」というだけではなく、「とてもおもしろい」「とてもわかりやすい」と感動のレベルまで持っていけるように、講師たちは準備を進めています。そこで「感動」を共有することで、お子様方は早稲田アカデミーに対する信頼をより強く持ってくださることでしょう。

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