『テスト結果とその活用』
2018.09.28
前回の記事では「テスト結果をどう見るか」というテーマで、「偏差値だけではなく、正答率に着目してテスト結果を判断する」というアドバイスをさせていただきました。今回も、テストに関して書かせていただきます。
小学生の場合、テスト結果を左右するのは「学力」や「学習定着度」だけではありません。「テストを受けたときの精神状態」なども大きなファクターとなるのです。ある程度精神的に成長してくれば(高校生くらいになってくれば)、どのような状況でもその時点における100%の実力をテストにぶつけることができます。しかし、小学生の段階では、なかなかそれは難しいでしょう。普段の教室と違う大きな会場でのテストであったり、出掛ける前に親子ゲンカをしたり……、そのようなこともテストの結果には大きく影響してくるのです。
以前、あるお母様から「公開組分けテストから帰ってきた子どもが、隣の子の貧乏ゆすりが気になって集中できなかった、と言っているんですけど……」というご相談を受けたことがあります。確かにそういうケースもあるかもしれません。ただ、テストができなかった言い訳として「周囲の環境」を持ち出す場合もないわけではありませんから、そこに関しては冷静かつ客観的に判断することが必要です。
さて、最終的なゴールとなる中学受験そのものはもちろんテストです。一生に一回の「中学受験」となれば、「集中できなかったから実力が出せなかった」ということにならないようにしなければなりません。ですから第一志望校の入試会場で、100%実力が出せるようにしてあげることが大切なのです。
そのためには、子どもの中に「自信」と「経験」が積み上がっていくことが大切です。「目標に向かってがんばってきた自分を信じる力」が自信であり、その自信の裏付けとなるのが経験です。たくさんのテストを受験し、たくさんの失敗と成功を積み重ね、それによって精神的にも成長することが、小6の2月の笑顔につながるのです。お子様が前向きな気持ちでテストに向かえるように、ご家庭でも応援してあげてください。
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