『祈 合格!』
2019.02.01
東京都・神奈川県の私立中学入試が今日、2月1日からスタートしました。首都圏全域では2月1日に入試を実施する学校が一番多いため、「中学入試本番」というと2月1日というイメージが強いようです。
余談ですが、中学入試のための学習をしている生徒の総数を正確に集計することは難しいと言われています。小学校でそのような調査をすることは実質不可能でしょうし、全ての塾の在籍者数を調べても、正確な数字は出てこないと思われます。そのような状況のなかで、一番実数に近い数字といわれているのが、2月1日の志願者数・受験者数なのです。首都圏で中学受験を考えている方の中で、2月1日に受験をしない方は多くはないでしょうから、その数字の合計が、中学入試受験者総数に一番近い数字として使われています。
ここ数回のブログ記事は、小6受験生へ向けてのメッセージに近いものが続いていました。私は非受験学年も担当しているのですが、年明けから入試当日まではどうしても頭の中心にあるのは受験生たちのことになってしまっています。このブログは低学年から中学年のお子様をお持ちの保護者の皆様に向けて書かせていただいているのですが、小5・小6になられてもたまに読んでくださる方もいらっしゃると聞いています。また、非受験学年の皆様にとっても将来をイメージしていただくために、そんな記事を書いておりました。
昨日、校舎で担当している生徒たちに前日の激励電話をかけているなかで、あるお母様から、「いままで本当にありがとうございました。無事に明日を迎えることができます」というお言葉をいただきました。とてもうれしく感じ、そして、いまから二十年ほど前、まだまだ私が駆け出しの講師だったころ、1月31日にいただいたお手紙を思い出しました。大げさかもしれませんが、私が一生小学生の指導に携わっていこうと決意したお手紙です(いまでも大切に保管してあります)。若干、表現を変えて引用させていただきます。
『福田先生、一年間本当にありがとうございました。5年生の終わりに先生と出会う直前まで、受験を諦めようと思っていた○○が、志望校の入試を迎えることができ本当に感謝しています。明日の入試が終わってしまえば、素直な気持ちで御礼を申し上げることができなくなりそうな気がして、筆をとらせていただきました。入試の結果が合格であれば、合格したことに対して御礼を言っているようにもなりますし、不合格なのに御礼を言う気持ちには、正直ならないような気もして。ただ、ここまでこられたのは本当に先生との出会いがあったからだと感謝している気持ちを、どうしても、今日お伝えしたかったのです。ありがとうございました。』
中学入試は合格か不合格かという二つの結果しか出てきません。12歳の子どもにとってはある意味で残酷なことなのかもしれないと考えることもあります。ただ、目標に向って真剣に努力をしてきた経験と、そこで培った力は入試が終わったからといって消えてなくなるものではありません。合格・不合格という結果だけではなく、そこまでの過程が、そこまでの努力が、そして最後まで諦めずに入試本番を迎えた強い気持ちが、未来へつながることを信じて、これからも生徒の指導にあたっていきたいと強く考えております。
今、12歳の試練に立ち向かっている全ての受験生へ向けて……、祈 合格!
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