四つ葉cafe 福田貴一 中学受験をお考えの小学生3・4年生のお子様をお持ちの保護者の方のためのブログ

『「宿題」に関する考え方』

2021.04.07

出勤時の電車の中で、半袖の小学生を見かけました。まだ肌寒さが残る日もありますが、春の暖かな日差しを感じる瞬間が多くなってきました。小学校・中学校の入学式も行われ始めているようです。先日、武蔵小杉校で受験を終えられたご両親とお話しさせていただきました。新型コロナウイルス感染症の影響で、入学式はご両親のうちのどちらかお一人に限定されているということでした。ただ、やはりお子様の門出を祝うために、学校まではご両親で行かれるとおっしゃっていました。コロナ禍の受験を乗り越えて、新中1になる皆様のためにも、明るい春になってほしいと願っています。


さて、早稲田アカデミーでも新年度がスタートいたします。新しい学年としての本格的な授業が始まる中で、保護者の皆様から多く寄せられるご相談が家庭学習に関するものです。今回は、以前いただいていたご相談にお答えする形で書かせていただきます。


「宿題だけやって満足し、すぐにゲームをしたがります。宿題しかやっていないので、成績もふるいませんが、良い案はありますか?」小学4年生の男の子をお持ちの保護者の方からのご相談です。


結論からお伝えすると、お子様が進学塾(特に早稲田アカデミー)にお通いであれば、「宿題だけやって満足」で問題ありません。「宿題」以外の家庭学習を求めていらっしゃるのだとすれば、それは小学生にとってはかなりハードルの高い要求になってしまいます。「せめて授業の『復習』くらいはしたうえで、宿題にとりかかってほしい」というご相談をいただいたこともあるのですが、小学生にとって「授業の復習」という行為も難しいとお考えください。「復習をしなさい」という指示を出すと、テキストとノートを開いてそれらを見ているお子様もいらっしゃるかもしれませんが、その時間の頭脳の回転スピードは決して速くはないものです。もしくは、止まってしまっているかもしれません。中学生・高校生以上になれば、ノートを見て先生の話を思い出しながら、授業で扱った問題をもう一度解いてみるということもできるようになってきますが、成長段階にある小学生にとっては、それよりも新しい問題を解く方が真剣になれるはずです。そのため、早稲田アカデミーの宿題は(原則として)、宿題をやることがそのまま「復習」につながるように課されています。


一方で、本当にご相談なさりたいのは、「宿題だけはやっているけれど、成績がふるわない」という点なのではないかと思います。保護者会やセミナーなどではよくお話ししているのですが、「授業を受けて必要な家庭学習を進めていけば、学力は身に付いている」はずなのです。ただ、その学力が偏差値などの成績数値として出てこないということにご不安を感じていらっしゃるのだと思います。この点に関しては、「精神的成長をうながす」ことが、成績向上につながるはずです。ここでひとつ気になるのは「宿題の完成度」です。「ゲームをやりたいために、宿題を適当にこなしている=完成度が低い」というような状態なのであれば、精神的に成長する時期がきても、その伸び幅にあまり期待が持てません。


ゲームについて、その良し悪しを論じるのは今回のテーマではありませんので割愛いたしますが、「勉強以外にやりたいものがある」ということは(小学4年生であれば)悪いことではないと考えます。そこをうまく刺激することで、宿題の完成度を高めていくこともできるのではないでしょうか。たとえば、宿題の内容をチェックして完成度が低い場合は「ペナルティ」として、「ゲームの時間」にもう一度やり直させるというような方法も考えられます。ただ、この方法は「ゲームの時間にやり直すことで完成度が上がる」という目的ではなく、「1回目に完成度を上げるために、ペナルティを用意する」という視点を崩さないことが大切になってきます。

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