四つ葉cafe 福田貴一中学受験をお考えの小学生3・4年生のお子様をお持ちの保護者の方のためのブログ

『やる気、１００％！』

2021.11.24

以前からご紹介させていただいておりました、私の原稿をまとめた『中学受験身につくチカラ・問われるチカラ』という書籍が、今週の月曜日に発刊されました。書店にも並んでいますし、Webでも購入できるようになっているようです（詳しくはこちらのページをご覧ください）。「書店に並ぶ」というのはやはりすごいことのようです。思いがけないところから「本を出したんですね」という連絡を複数いただきました。昔の卒塾生のご家庭から、以前早稲田アカデミーで勤務していた職員（いまは二児のママになっているのですが……）から、そして学生時代の友人からも。改めて「早稲田アカデミー」の講師として、しっかりと授業・指導をしていかねば、と身が引き締まる思いです。

日本では以前と比べると、新型コロナウイルス感染症についてはだいぶ落ち着いている状況ですが、早稲田アカデミーではお約束をしている基本的な感染防止対策を継続しています。学力向上のためにも、志望校合格のためにも、そこを支えていくのは「健康」であるのは間違いありません。ワクチンの接種率も上がり、治療薬の開発も進んでいるとは言え、「第６波」への懸念・不安も引き続き伝えられている中ですから、対策の手を緩めてはいけないと考えています。

その感染対策の一環として、各塾生に「健康チェックカード」を毎回の授業時に書いてきてもらっています。塾生の方はご覧になられていると思いますが、毎日のカレンダー形式になっていて「体温記入欄」の下に「せき」「だるさ」の欄があり、「あり・なし」にマルをつけるようなスタイルになっています。そして、その下に「その他」という欄があります。本来は「その他の体調面の問題」があれば記入する欄なのですが、私のクラスでは「やる気」の「あり・なし」を記入するのが流行しています。自分で「やる気　あり・なし」と記入して、「あり」にマルをつけてくる生徒がいます。さらに「やる気１００％！」と記入してくる生徒もいます。

少し前に「その他」の欄に「なし」と書いてあった生徒がいたので、「なにが『ない』の？」と聞いたところ、「体調が悪いところ」という返答だったので、「やる気はあるよね？」と聞いたら、「うん！」と言って消しゴムで消して「やる気あり」と書いたのが始まりでした。それからみんながそれを真似るようになって……。本来の目的とは若干異なるのですが、「せきやだるさ以外で悪い症状があったら、ちゃんと書いてきてね。頭痛とか怪我とかね」と話をして黙認しています。

前回の記事でも「やる気」については書かせていただいているのですが、早稲田アカデミーでは、「本気でやる子を育てる」という教育理念のもと、お子様への授業・指導を行っています。この教育理念は創業当初から変わらず、一貫しているものです。ただ、「やる気」というのはなかなか難しいものだと思います。「やる気をつくる・高める」ということよりも、「やる気を継続させる」ということの方がより難しいものです。常に高い「やる気」で授業や家庭学習に臨めるのが理想ですが、人間である以上、そこにはムラが出てくるのはある意味当然のことだと思います。いろいろな要因で「お子様の学習に対するやる気」は上下するはずです。体調であったり、ご家族や友人との人間関係であったり、テストの結果であったり、勉強以外のやりたいことであったり……そういったお子様の毎日の生活のすべてが、「学習に向かう気持ち」に影響してくるはずです。

早稲田アカデミーの授業は、まず「あいさつ」からスタートします。この「あいさつ」も生徒たちの気持ちを切り替えて授業に臨ませることで、「授業に対するやる気を高める」ことを目的としているものです。新型コロナウイルス感染症の影響で「大きな声」を出すのは避けることになっていますが、ある程度の緊張感を持たせて、しっかりと「あいさつ」をさせることで、「よし！今日もがんばろう」という気持ちをつくるわけです。さらに「漢字テスト」や「計算テスト」を真剣に解かせることで、頭の中を「授業モード」に切り替えさせ、今日の授業の目的や学習単元の重要性を伝えることで、より高い「やる気」を引き出し……そんな授業が「本気でやる子を育てる」という教育理念のもと展開されています。

「やる気あり」「やる気１００％」と自ら記入するのは、自分自身の「やる気」を確認するという意味において、もしくは「やる気」が少しダウンしていても「がんばらなきゃ」と自分に言い聞かせるという意味において、効果的なことのように感じています。ご家庭での学習においても、応用できると思いますので、ぜひお考えください。