『親が先回りをして...』
2017.07.31
夏休み、いかがお過ごしでしょうか。今年の夏は厳しい暑さが続いておりますので、お子様も保護者の皆さまも体調など崩されていませんでしょうか。保護者会などで、「『充実した夏』にするための一番のポイントは『体調管理』です」とお話しさせていただいています。体調が良くなければ「夏期講習会」を頑張ることも「ご家族での旅行」を楽しむこともできないわけですから、まずは規則正しい生活で体調を崩さないように過ごしていただければと思います。
さて、夏休みにはいろいろな方と会われると思います。お父様やお母様のご実家への帰省でご親族と接する機会は、お子様を精神的に成長させると考えています。さらに、自分と生活環境や年齢が異なる方と触れ合う経験は、「他者理解」にもつながるはずです。以前の記事でも書かせていただいたのですが、これからの世界で求められる「協働力」のスタートラインは、自分とは異なる他人をいかに理解し、受け入れていくか、という「他者理解」にあります。お子様の「他者理解」を育むためにも、多くの方と触れ合う経験は大切なことだと思います。
さて、ご親族との会話を想像してみてください。わかりやすいように叔母様との会話を例に出してみましょう。
(叔母様)「夏休みの宿題はたくさん出ているの?」
(お子様)「うーん...」
(お母様)「ほら、自由研究とか日記があるでしょ。」
(お子様)「うん、自由研究とか、日記とか...」
このように、お子様が答える前に「親が先回りをして」答えてしまうと、お子様の精神的な成長を促す「他者との触れ合い」にならないことはおわかりいただけるはずです。むしろ、お子様の「依存心」を高めることにもつながりかねません。成績を伸ばすためにも人間的な成長を促すためにも、「自立すること」は欠かすことのできない大切な要素となりますが、「依存心」が強ければ強いほど、「自立」にはマイナスになってしまいます。
では、親はなぜ「先回りして」答えたくなってしまうのでしょうか。理由の一つには「聞かれていることにちゃんと答えさせなければならない」という心理が働くのかもしれません。ただ、お子様に対して何かを問いかけてくる大人は、本当にその質問の答えを知りたいとは思っていないはずです。ただお子様とコミュニケーションをとろうとしている場合がほとんどでしょう。となれば、やはりお子様に考えさせて答えさせることが必要になるはずです。
もう一つの理由として考えられるのが、「きちんと答えられないと恥ずかしい」という親の心理です。そのお気持ちはわからないではないのですが、一方で「親に教えてもらわないと答えられない」というように思われるのも、決して「かっこよい」ものではないでしょう。
いろいろな方との会話を通して、お子様は「相手の質問の意味を理解し、どう答えればよいのかを考え、それを表現する」という、とても大切なトレーニングを行っています。その点をご理解いただくと、お子様の成長を促す「親としての接し方」をイメージしていただくことができると思います。
さて、早稲田アカデミーでは、明日8月1日で小学生の夏期講習会前半が終了します(一部の校舎・学年を除く)。「夏期合宿期間」と「お盆休み期間」をはさんで、夏期講習会後半は8月17日からのスタートとなります。私も夏期合宿に参加しますので、ブログの次回の更新は18日となります。
そして、もう一つ。今ご覧いただいている早稲田アカデミーのホームページが、18日に全面リニューアルとなります。次回のブログは新しいホームページでお届けしますので、ぜひ楽しみにご覧ください。
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