四つ葉cafe 福田貴一 中学受験をお考えの小学生3・4年生のお子様をお持ちの保護者の方のためのブログ

『「々」ってなんて読むの?』

2018.10.12

「お母さん、この字はなんて読むの?」と聞かれた指先を見ると「々」の文字。そんな経験をお持ちの方はいらっしゃいませんか。


実はこの「々」は漢字や仮名ではなく、符号の一種で「おどり字」と呼ばれるものです。大人になると普通に使っているものですが、初めて見たお子様は不思議に思うのかもしれません。先生が教科書を読むのを聞いていて「あぁ、これは前と同じ言葉を繰り返すときに使うんだ」と自分で理解することもあるでしょうし、場合によってはお友達などの名前に使われていて、なんとなく知っていることもあるでしょう(佐々木、菜々子など)。


少し余談になるのですが、この「々」をパソコンで入力するときは、どうすればよいかご存知ですか。もちろん「山々」などと入力し、「山」の部分を削除すれば入力できます。ただ、この文字だけを入力する場合は……。実は「くりかえし」と入力をすると変換されて出てきます。漢字を繰り返す場合の「々」、ひらがなを繰り返す場合の「ゝ」、カタカナを繰り返す場合の「ヽ」なども併せて出てくるのですが、ひらがな・カタカナのものは現在ではほとんど使われていません。ソフトによっては「おなじ」「どう」と入力しても変換されるようです。面白いのは「ノマ」と入力すると変換されるものもあります。私のパソコン(ワード)では変換されなかったのですが、スマートフォンでは変換されました。「々」の形が、カタカナの「ノ」と「マ」をつなげた形に見えるからだそうです。


原稿用紙に書く場合、「々」は行頭にきてはいけないというルールがあるので、「国々」であれば「国(改行)国」と書かなければいけないのですが、これが中学入試の答案用紙のマス目となるとまた話は変わってきます。原則として、入試問題では「文中の表記にしたがって書く」ことになっていますし、また、答案用紙のマス目は字数を数えるものであり、原稿用紙とは異なるものなので行頭にきてもかまわないというのが一般的な考え方のようです。


以前の記事でも、「身近なことに興味を持つことが大切」「テキストに掲載されていることだけにとどまらず、周辺知識にも興味を」というようなことを書かせていただきました。この「おどり字」もそんなことの1つです。お子様が宿題につかれたときのちょっとした会話で触れてみていただくのもよいかもしれません。

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