『「どこでもドア」と「タケコプター」』
2018.10.17
最近、切実に「どこでもドア」が欲しいと思っています。もちろん「タケコプター」でもいいのですが。漢字テストが苦手な小4の生徒は、以前面談で「アンキパン(暗記パン)があればいいのになぁ」と言ったことがありました。
『ドラえもん』は本当にすごいマンガなのだと思います。あるテレビ番組では、「日本人がタイムマシンを開発したら、それは机の引き出しの形になるかもしれない。瞬間移動装置をつくり出したら、ドアの形になるはずだ」と言っていました。本当にそんな気がしてくるぐらい、『ドラえもん』は認知されているのだと思います。実際に、研究者のなかには「ドラえもんの道具」の実現を目指して研究・開発を進めている方もいらっしゃると聞いたことがあります。
私が子どものころに読んだ『ドラえもん』には「糸なし糸電話」という道具が登場していました。自分の持っている糸電話のボタンを押すと、相手側の糸電話の呼び出し音が鳴って会話できるというものでした。とても便利な道具だな、と思った記憶があります。その話を生徒にしたところ、「スマホのこと?」と一蹴されてしまいました。そうなのです。実はこの「糸なし糸電話」は、いまは携帯電話・スマートフォンとして実現されています。これからもたくさんの「ドラえもんの道具」が実現されていくのだと思います。
今年のセンター試験で『ムーミン』の舞台を問う地理の問題が話題となりましたが、『ドラえもん』もいくつかの中学校で出題されたことがあります。
一番話題になったのは、平成25年の麻布中。「右図は、99年後に誕生する予定のネコ型ロボット『ドラえもん』です。この『ドラえもん』がすぐれた技術で作られていたとしても、生物として認められることはありません。それはなぜですか。理由を答えなさい。」という理科の出題です。「生物であると判断するための特徴」に関する文章が載っており、それを読んでから考えさせる問題として出題されていました。文章に書かれていることをきちんと理解し、そこに沿って考えていけば解答できるため、受験生の多くは「簡単だった」と言っていた問題でしたが……。
また、今年の渋谷教育学園渋谷中の理科では、「作用・反作用」についての大問の中で、こんな出題がありました。
「大きさや回転の向きを自由に変えることができる『タケコプター』が2つあれば、安全な飛行ができるようになる可能性があります。どのように使えばいいですか。その方法を答えなさい。」
久しぶりに『ドラえもん』が読みたくなってきました。
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