四つ葉cafe 福田貴一 中学受験をお考えの小学生3・4年生のお子様をお持ちの保護者の方のためのブログ

『夏フェスから「学校選び」をスタート!』

2019.05.17

各校舎で早稲田アカデミーが主催する「夏フェス」のご案内が配布されていることと思います。私がお話しする「クローバーセミナー」も夏フェスの一環として実施されますが、「夏フェス」のメインは、やはり学校見学会です。今年も早稲田アカデミーからの呼びかけにたくさんの学校がご参加いただけることになりました。ぜひ、この機会を将来の学校選びにつなげていただければと思います。そこで今回は、学校選びに関して書かせていただきます。


中学校を選ぶためには、いくつもの要素があります。教育理念や校風、附属校か進学校か、男子校・女子校か共学校か、通学距離・時間、細かい点ではクラブ活動や制服の有無なども要素として挙げられるでしょう。これらの要素の中で、ご家庭のお考えやお子様のタイプによって優先するべき項目は違うと思います。さらに、複合的に考えなければならない場合も多くあるはずです。


さまざまな要素の中で、多くのご家庭で最重要視されるのは進学実績ではないでしょうか。確かに、中学校を選ぶというのはお子様の未来を選ぶということですから、中学・高校の先にある大学を考えるのは必要なことです。ただ、進学実績だけを重視するのはおすすめできません。お子様が思春期を経て大人になる、人生の中でも一番大切な6年間を過ごす環境を選ぶということを重視していただきたいのです。大学進学だけで中学校を選んでしまうと、そこまでの6年間が味気ないものになってしまう可能性もあります。


また、大学進学実績は現時点のものでしかありません。お子様が中学校に入学してから大学進学までは6年間あります。その間に大きく変わっている可能性も否定できないのです。現に6年前と比較をすると、難関大学への進学率が倍以上になっている中学校も存在しています。教育そのものに関してもさまざまな検討がなされ、明治維新以来の教育改革といわれる「高大接続改革」も行われている今、将来を予測するのは難しいことではあります。しかし、それぞれの学校の将来へ向けた取り組みなどは、お子様にあった学校を選択するうえでのヒントになるはずです。


個別面談などで保護者の皆様に「今、お考えの学校は」と伺うと、「今の成績で入れる学校はどの辺ですか」と逆に聞かれてしまうことがあります。小6の秋以降、受験パターンを考える段階になれば、現状の成績や出題傾向などを考えて「合格可能性の高い学校」を考えていくことも必要ですが、それまでは「通わせたい学校・通いたい学校」という視点でお考えいただく方がよいと考えています。


小学生のお子様は成長途上にいます。その成長も、時間に比例して右肩上がりの関数のように伸びていくわけではありません。身体的にも精神的にも短期間にグッと成長する時期もあるものです。6年生の一学期までは偏差値50台だったお子様が、夏休みを経て、一気に70台まで伸びたケースも決してまれなことではありません。今の成績で学校を選び、そこに縛られてしまうと、お子様の成長を制限してしまうことにもなりかねません。お子様の無限の可能性を信じて期待し、現状の成績に縛られず、「通わせたい学校」をお考えいただくようにおすすめいたします。

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