『2021=43×47』
2021.02.05
早稲田アカデミーでは、来週から新年度がスタートします。それぞれの校舎から新学年へ向けたご案内も差し上げていると思いますが、ご不安な点がございましたらお気軽にお通いの校舎までお問い合わせください。各学年の初回授業では「オリエンテーション」が行われます。生徒たちに「授業の受け方」「宿題のやり方」などを伝える会ですが、保護者の皆様に公開させていただいております。ただ、今年は「緊急事態宣言」下ということもあり、「密」となる環境を避けるために、教室環境面で保護者の皆様のご参加をご遠慮いただいている校舎もあります。詳細はお通いの校舎までご確認ください。
私の勤務する武蔵小杉校でも、教室環境面で保護者の皆様へ向けたオリエンテーションは別開催とさせていただいております。新小学校3年生の保護者の皆様へ向けたオリエンテーションは昨日実施させていただきました。理科・社会の映像授業を実際にご覧いただいたり、ご家庭での宿題のやり方などを詳しく説明させていただいたりと、たくさんの内容でお話し致しました。最後に「楽しく、面白く学習を進められるようにします!」とお伝えしました。初回授業時に、生徒たちが笑顔で元気よく登塾してきてくれればと考えているところです。
さて、やはりこの時期は、中学受験のことが頭から離れませんので、実際に受験生たちがチャレンジした問題に目を通す機会が増えています。前回は文系科目(国語・社会)について書かせていただきましたので、今回は算数について。
西暦の年号を使った問題は算数の古典的な出題になっています。今年も「2021」という数字がたくさん登場しています。実際に「2021」という数字をそのまま使っていたのが、慶應普通部の計算問題です。渋谷幕張の二次試験では、「分母が2021で、分子が1から2020までの2020個の分数」について、「約分できるものの数」「約分できるものをすべて取り除いたときの、残りの分数の和」を求めさせる問題が出題されています。「2021」は「43」と「47」の2つの素数の積(かけ算の答え)であることは、今年の受験生にとっては、ある意味「常識」なので、それを利用しながら解いていったはずです。私もNN慶應義塾普通部クラスの算数の授業の中で触れていましたから、最初の計算問題で「2021」を見たときに「出た!」と思った生徒もいたはずです。
一方で、計算の途中で「43×47」が出てきて、答えに「2021」という数字が出てくる計算問題を出題していたのが、武蔵と洗足学園でした。武蔵では分数・小数で構成された計算問題を解いていった最後の処理のところで、「43」と「47」を分母にした分数のたし算の形になります。「43×47=2021」となることを知っていた受験生はここで「あっ!」と思ったはずですし、そこまでの自分の計算過程が間違っていなかったことにも気が付いたのではないでしょうか。洗足学園の問題は以下のようなものです。
「43×5-4.3×15+0.43×120」 この問題も「43」を覚えていれば気がついたはずですし、そうなれば暗算でもできた問題になります。
来年以降の受験生のために、年号を素因数分解しておきますので、よろしければ教えてあげてください。 新小6生の受験年 2022=2×3×337 新小5生の受験年 2023=7×17×17 新小4生の受験年 2024=2×2×2×11×23 新小3生の受験年 2025=3×3×3×3×5×5 新小2生の受験年 2026=2×1013 新小1生の受験年 2027…素数
上記の中で気になるのは、「2023」と「2025」です。 「2023」には「17の平方数(17×17=289)」が出てきます。 「2025」は「5以下の素数の乗数の積のみでできている数(ハミング数)」となっています。 特に「ハミング数」は情報処理技術などで扱われる数字ですので、「プログラミング」と合わせた問題などが工夫されるかもしれないと考えています。私も校舎で新小3の算数を担当する予定でおりますので、まだすぐには「素因数分解」までは扱いませんが、彼らが入試を迎えるまでに「2025」を使った問題をいくつか考えてみようかと思っています。
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