四つ葉cafe 福田貴一 中学受験をお考えの小学生3・4年生のお子様をお持ちの保護者の方のためのブログ

『新年度のアドバイス』

2021.02.17

早稲田アカデミーだけではなく、中学受験へ向けた進学塾では、小学生の授業は2月から新学年としてスタートします。このタイミングで塾に通い始めた皆様もいらっしゃるでしょうし、学年が上がることで通塾日数や授業時間が増えて不安を感じている方もいらっしゃることでしょう。今回はそんな皆様へ向けて、塾での授業や宿題についてのアドバイスを書かせていただきます。


塾に通い始めた方が、まず心配されるのは「集中力が続くかしら」という点でしょう。授業時間は塾によってもさまざまですが、早稲田アカデミーの授業時間は比較的長い方です。授業では単に知識を「教える」だけではなく、学んだ内容を「定着させる」時間や、「考えさせる」時間も含んでいますので、少し長い設定になっているのだとご理解ください。小学校の授業と比較をすると、ずいぶん長く見えますので、「集中力が続くか」という不安を感じられるのは普通のことだと思います。ただ、その心配は必要ありません。早稲田アカデミーの講師はお子様方の集中力が続くように、授業をコントロールしていきます。「先生の話を聞く時間」「板書を写す時間」「問題を解くための時間」……それらをきちんと分けることで、生徒の集中力が持続できるように授業を進めてまいります。


昨年から導入している、Zoomを用いた「双方向Web授業」では、生徒は校舎の教室ではなくご家庭で授業に参加しますので、その点では「集中力の継続」は課題のひとつになってきます。しかし、我々(講師)もZoomを使って授業を行うことに慣れてきていますので、画面越しでもある程度お子様の状況がわかるようになっています。「ちょっと集中力が欠けてきているかも……」と思う生徒には、声をかけていきますので、ご安心ください。


早稲田アカデミーの授業を少し詳しく説明させていただきます。
「先生の話を聞く時間」は「新しいことを学ぶ時間」となります。まずは、ここで新しい内容をしっかりと頭の中に入れることになります。一番集中して聞かなければならないのは、この時間です。次に「板書を写す」ことによって、学んだ内容をもう一度振り返り、定着させることになります。板書をとることそのものが、授業内での反復練習になり、「復習」ともなるわけです。ここで講師はお子様方の様子を確認しています。授業内容が頭の中に入っているお子様は、比較的スムーズにノートに文字が並んでいきます。一方でどこかでつまずいている場合は、ホワイトボードを見るために頭を上げる回数が多くなり、時間もかかってしまいます。ご家庭でもお子様が持ち帰ったノートをご確認いただくと、授業内での理解度がある程度はおわかりいただけることと思います。


そして理解した内容をもとに「問題を解く」ことになります。ここでは、頭を回転させて考えることになります。わかったことを、自分の力でできるようにするための時間です。早稲田アカデミーの授業はおおむねこの繰り返しで進んでいきます。


この授業における学習定着サイクルは、小学校の授業スタイルとは違います。授業のスピードも学校よりも速いペースで進んでいくのはご理解いただけると思います。初めて塾通いを始められた皆様にとっては、一番大切なのはこのペースに慣れることになります。お子様の精神的な成長過程や性格などによって、すんなりとペースがつかめる方もいれば、なかなか苦労する方もいらっしゃいます。ただ、どんなに長くかかっても2カ月程度で塾での授業スタイルには慣れてくるものです。その点はご安心ください。


また塾に通い始めてすぐは、宿題として課される家庭学習もなかなかうまく進めることはできないものです。小学校で出される宿題よりも、考えて答えを出さなければならないものも多く、家庭学習で集中して考えることに慣れていないと、つまずいてしまったり、手が止まったりしてしまいます。そういう場合には、少し保護者の皆様がサポートしてあげてください。慣れてくれば自然と手が離れるようになると思いますし、自立させるためにも手を離すことが必要なのですが、初めのうちは一緒に進めていただくのがよいと思います。


また、塾から出される宿題はすべてが完璧に「できる」ものばかりではありません。答えが出なくても、宿題として「考える」ことそのものが必要なものもありますし、通塾を始めて間もない方にとってはハードルが高いものも出されることもあります。授業内で宿題を伝達するときには、どのようにやればよいか、また優先順位をつけてお伝えすることもしていますが、もし「この問題ができなくて大丈夫か」と不安になられた場合は、お気軽に担当講師までご連絡いただければと思います。


よくお話しさせていただくことなのですが、中学入試へ向けた進学塾のカリキュラムは、学校カリキュラムとは違い、ある程度「積み残す」ことが前提で組まれています。特に小3・小4時点においては、学習の仕方の「土台」をつくる時期ですので、一つひとつの学習内容を完全に定着させる必要はありません。その点を誤解して、テキストにある問題をすべて完璧に仕上げていこうとすると、無理が生じてしまいます。お子様も大変ですが、それをやらせようとする保護者の皆様にとってもストレスがかかったり、お子様とケンカになったり、ということになってしまいます。塾のペースに無理やり合わせるのではなく、まずはお子様のペースを守りながら、だんだんと塾のペースに近づけるようにしていくのがよいでしょう。お子様が塾の授業に慣れて、ペースをつかむまでは、保護者の皆様がペースメーカーとして少し手をかけていただければと思います。

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