四つ葉cafe 福田貴一 中学受験をお考えの小学生3・4年生のお子様をお持ちの保護者の方のためのブログ

『カレーライス』

2021.04.16

早稲田アカデミーでは、4月から小学校3年生でも理科・社会の授業がスタートしました。全校舎でパワーポイントと映像を使用した授業を行っており、生徒たちは目を輝かせながらそれらに見入っています。


小3から小4の理社学習では、「知識の習得」も大切ですが、それよりも「興味関心の幅を広くすること」が大きな目的となります。知識をしっかりと覚えて、使いこなせるようになるための土台をつくるというイメージです。映像を使うのも、その目的のためだとご理解いただければと思います。


小3理科では、第1回「食卓にならぶ植物」、第2回「食卓にならぶ動物」という単元を進めています。
理科の初回授業では、「カレーライスの中に入っている植物って、なにがあるかな?」という質問から始めました。塾で学ぶ「理科」という科目が、実は自分の身近にあることにつながっているということを意識してもらうために、「食」からスタートしたわけです。


「食」に関する問題は、実際の中学入試でも頻出です。小3授業の映像の中に「水に浮かぶ野菜と沈む野菜」という実験があります。そしてその違いを考察するのですが、今年の雙葉中の理科では、まったく同じように「スープを作るのに、にんじん・じゃがいも・玉ねぎを入れたところ、浮くものと浮かないものがあることに気づきました」という文から始まる大問が出題されていました。この問題は「植物」というよりも「浮力・ばね」というと内容に発展していくのですが、身近な題材からスタートして考えさせていくよい問題でした。麻布中の理科では「千切りキャベツは水にひたすと、シャキシャキとした食感に変化します」という文があり、その理由を考えさせる問題が出題されていました。


また、社会でも「和食がユネスコ無形文化遺産に登録(2013年)」「SDGsの国連採択(2015年)」「WFPのノーベル平和賞受賞(2020年)」といった時事的な問題とからめて、「食」に関する問題は継続的にいろいろな学校で出題されています。今年の女子学院中の社会では、すべての大問が「食」に関する問題になっていました。


「カレーライスの中に入っている植物」という質問に対しては、「じゃがいも!」「にんじん!」「たまねぎ!」という答えまではすぐに出てきました。そこから「まだあるよね」という問いかけには、みんないったん黙って、「カレールーかな……」「スパイスって植物?」という声も聞こえてきたのですが、「もうひとつ、必ず入っている植物だよ」と話して考えさせました。「先生、ヒント!」「何色?」というような声があがり、「色はねぇ……白!」と言ったところで、「わかった!」という声が出てきました。


答えは「お米、植物の名前としては『稲』」という話をしてから、映像学習に入っていきました。


ご家庭でもお食事のときは、お子様との会話が多くなされる時間でしょう。お料理や食材について、いろいろとお話しいただくのも、興味を広げるという点ではよいことだと思います。


以前、「食材の原産地」に強い興味を持って、夏休みの自由研究のテーマとして選んだ生徒がいました。原産地を調べる中で、日本の地理にも強くなり、また気候などに関しても理解が深まったようです。

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