四つ葉cafe 福田貴一 中学受験をお考えの小学生3・4年生のお子様をお持ちの保護者の方のためのブログ

『てにをは…』

2017.10.11

「てにをは」は国語で「助詞」を意味する言葉として使われます。「『てにをは』を大事にしましょう」というように使われることもあります。国語力が高い生徒は、助詞に対する意識も高いと、私は思っています。一方で、音読をさせてみるとよくわかるのですが、小3小4の段階では助詞の「読み間違い」や「飛ばし」が目立つ生徒がいます。そのような生徒の多くは、国語を苦手としています。日本語は、助詞が一文字違うだけで文意が変わってくるため、そういうところに意識が向いているかどうかが、読解力にも影響を及ぼすのです。


また、記述問題の解答をきちんと「まとめる」ためにも、助詞をしっかりと使いこなすことが大切になってきます。小3小4の段階では、解答に必要な「要素」が入っていれば大きな問題はありませんが、小5からは「要素」だけではなく「文としてきちんとまとまっているか」という点も意識する必要があります。


助詞は、文脈からきちんと意味をとらえなければなりません。たとえば「の」という助詞については、非常に便利であるためよく使われていますが、しっかりと意味を考える必要があります。「先生の絵」という表現を例に考えてみましょう。その意味するところは、大きく3つ考えられます。「先生が描かれている絵」「先生が所有している絵」「先生が描いた絵」という3つです。この点に関しては、文章を読む際はそれほど意識する必要はありません。なぜならほとんどの文章は、意味があいまいにならないように書かれているからです。一方で、自分が解答をつくるときには、あいまいな記述にならないように注意を払わなければなりません。


少し細かい話になってしまいましたが、国語力・読解力・作文力を伸ばしていくためには、(小学生にとって)難しい語彙を多く身に付けることよりも、助詞をはじめとした「表現」を正しくつかめるようにすることの方が大切だと思います。

同じテーマの最新記事

2017.10.11 『てにをは…』
2017.10.06 『問われていることは何か』
2017.10.04 『今年も残り3か月。』
2017.09.29 『国語はどうやって勉強すればよいですか?』
2017.09.27 『集中して問題に取り組むために…』
資料請求はこちら